きゃりーぱみゅぱみゅ【のりことのりお】歌詞の意味を解釈!コンセプトは「乗り換え」?のりことのりおとはの画像

リフレインの歌詞です。

しかし微妙に歌詞に手を加えています。

きゃりーぱみゅぱみゅの十八番

のりのりのりかえる
のりのりのりかえる
のりのりのりかえる
のりのりのりのりよ

フゥウー

のりこ のりお

出典: のりことのりお/作詞:中田ヤスタカ(capsule) 作曲:中田ヤスタカ(capsule)

「反復」の「反復」によってリスナーの脳髄がぐるぐる回ります。

「乗り換え」がテーマだからといって「のりこ」も「のりお」もいてふたりとも「のりのり」。

悪ふざけでもあるのですが、中々バカにできない中毒性があるのです。

中田ヤスタカは特にきゃりーぱみゅぱみゅへの楽曲提供になるといつも諧謔的になります。

言葉の遊びをいっぱい入れて世間をあっといわせるのです。

この傾向には今のところ終わりがありません。

きゃりーぱみゅぱみゅが大人の女性の歌を歌ったらどうなるのか非常に楽しみではあります。

しかしそうした大人になる気配は一切ありません。

それでいてバックトラックへのこだわりは本格派なのです。

音楽にシリアスなものしか求めない人にとってもきゃりーぱみゅぱみゅ中田ヤスタカの世界は興味深い。

クオリティーが最高級な状態までブラッシュアップされているのですからむしろ玄人好みの音楽

海外でも高い人気を誇るのも当たり前なのでしょう。

ふたりの関係性の謎

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「のりこ」にしても「のりお」にしても名前だけが登場するだけで実は大したドラマを演じません。

CMソングですから人々の記憶にインパクトを遺すのですが、さてどんなストーリーがあるのでしょうか。

実は「こちら側」へいらっしゃい以上の物語は何もないのです。

「のりこ」と「のりお」の関係も不明でしょう。

恋愛関係が一番妥当に思えます。

しかし兄妹のお話なのかもしれません。

単なる町、もしくは村の友だちや幼馴染であるかもしれない。

そもそも誰なのかという疑問さえ湧いてきます。

「のりことのりお」の歌詞を読み込んでもその答えは出ないのです。

人間であることさえ疑わしくなります。

繰り返しになりますが童謡のような世界観がベースになっていますのでほのぼのとした関係性でしょう。

またふたりとも子どもであるのではないかと思わせます。

断言できる材料はどこにもないのですが、ふたりは友だちかそれ以上の関係。

仲良く「あっち」や「そっち」を行き来して最後には「こちら側」で安住するのです。

資本と剥き出しの欲望

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あっちの人はこっちにおいで
そっちの人もこっちにおいで
あららもしかして気が付いちゃった?
きみもほらら こちら側へおいで

出典: のりことのりお/作詞:中田ヤスタカ(capsule) 作曲:中田ヤスタカ(capsule)

「あっち」がdocomoで「そっち」がsoftbankであるのは見たとおりです。

そしてみんなまとめて「こっち」であるauに来て欲しいという願望の歌になっています。

この記事は宣伝を目的としたものではありません。

どのキャリアにも肩入れすることはなく、auのCMソングという出自から歌詞を解釈いたしました。

3大キャリアがしのぎを削る携帯電話業界ですが本当に健康な競争原理が働いているのかは疑問でしょう。

そのために政府が携帯電話業界へ散々苦言を呈しました。

独占資本主義の時代にこうした膠着状態が生まれるのは必然ですので政府が市場に注文をつけます。

「のりことのりお」は一見のどかな童謡の世界です。

しかしこの歌の背景には「競争」「商戦」が骨格としてあります。

資本主義社会では企業はお互いに「競争」をして顧客を増やすのが基本です。

友だちの取り合いという童謡のモチーフと相似性があることに気付けると「のりことのりお」が分かります。

怖いと感じるのはこうした「競争」の背景にある欲望の姿が透けているからではないでしょうか。

欲望は市場での生き残りをかけて必死の形相で争っているのです。

「のりことのりお」と自由

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のりのりのりかえる
のりのりのりかえる
のりのりのりかえる
のりのりのりのりよ

のりこ のりお

のりこ のりお

出典: のりことのりお/作詞:中田ヤスタカ(capsule) 作曲:中田ヤスタカ(capsule)

もうクライマックスですがご覧のように「反復」の「反復」の「反復」です。

「のりことのりお」の洗脳ソング的な扱われ方は道理があることなのでしょう。

MNPや携帯電話会社の契約についての「乗り換え」。

これは歴史的な経緯をたどると業界の方は渋々政界からの圧力に従ったものです。

一度囲い込んだ顧客が他社に流れてしまうなんて携帯電話会社にとっては死活問題でしょう。

しかしもちろん他社から流入してくる顧客もいます。

「あっち」「そっち」が「こっち」へ「乗り換える」

この等式は交換可能なものです。

「こっち」が「あっち」や「そっち」に「乗り換える」ことも可能です。

消費者にとっては恩恵が大きいでしょう。

何ごとも選択の自由がないと消費者の主体性は担保されないのです。

「のりこ」も「のりお」も主体的な存在になりました。

MNP導入以前の消費者は選択の自由が狭められていたので、その主体性は不完全なものです。

「のりこ」と「のりお」はようやく対象の「乗り換え」が可能な主体になりました。

市場での主体性というものがない限り「のりこ」も「のりお」も消費者として不当な扱いをされます。

こうした制限が撤廃されて「のりこ」も「のりお」も初めて市場での自由を獲得できたのです。

のりことのりお

ようやく手に入れた「乗り換え」の自由

あらゆる権利は行使しないともったいないものでしょう。

楽曲「のりことのりお」が発表された時代よりもさらに選択肢が増えました。

ちょっと「乗り換え」ってやつをやってみようかな。

きゃりーぱみゅぱみゅも中田ヤスタカもリスナーが消費者としての主体性に覚醒めることを願ったはず。

「あっち」も「そっち」も「こっち」もさらにその向こうにも私たちはゆけるのです。

「のりことのりお」が描いたことは読み解いてみると意外と深いもの。

脳髄にこびりついて離れないこの歌詞を鼻歌で歌いながら軽く「乗り換え」てみませんか。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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2016年にデビュー5周年を迎えたきゃりーぱみゅぱみゅは、メモリアルイヤーの勢いを落とすことなく2017年も音楽シーンを駆け巡っています。オンリーワンな世界のファッションアイコン、そのプロデュースの秘密や彼女の強さを、人気曲ランキングとともにまとめました。

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