アルバム【アンドロイドガール】に収録
【夜行性ハイズ】はDECO*27さんの六枚目のアルバムである【アンドロイドガール】に収録されています。
『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』、『さっぽろ雪まつり』とのコラボでも話題となりました。
ボーカルは初音ミクで、華やかな編曲は【ヒバナ】以降お馴染みとなったRockwellさんが担当しています。
そして、【夜行性ハイズ】は落ち込んでいる人の背中にそっと寄り添ってくれる歌詞が特徴的な楽曲です。
世の中の多くの応援ソングは「辛いことを乗り越えよう!」というメッセージが込められています。
しかし、本当に辛い思いをしている人にとっては少し体育会系な考え方に感じてしまいますよね。
【夜行性ハイズ】は、落ち込んで自分を責めている人に対して、「そのままでいいよ」と許容してくれます。
背中を押すのではなく、寄り添うことで前に進む手助けをしてくれるのです。
曲名の意味
「夜行性」とは夜になると活発に動き出す習性を表わした言葉です。
そして「ハイズ」は「ハイになる」といった、気持ちの高まりを表わした言葉になります。
ふつう人間は昼間に活発に動く生き物ですよね。
なぜ、【夜行性ハイズ】では夜になると気持ちが高まるのでしょう?
それは、恋愛関係に秘密があります。
恋人が同じ学校、同じ会社にいなければ、連絡は夜に取り合うのが一般的ですよね。
誰しも、恋人と共有している時間が一番幸せを感じる時間だと思います。
恋人と連絡を取り合う夜が、一日の中で一番の幸せだという意味が曲名には込められているのです。
そんな【夜行性ハイズ】の歌詞の解釈を進めていきましょう。
歌詞の解釈
辛い過去
片付けたい 忘れていたい
そんな顔でいつまで戦うの また一人で
愛しても 愛しても
その度に傷口が顔を出す 巻き戻すように
出典: 夜行性ハイズ/作詞:DECO*27 作曲:DECO*27
主人公の彼女が昔の恋愛を思い出している様子から歌詞は始まります。
忘れたいという気持ちが綴られていることから、良い別れ方をしなかったのでしょう。
彼女は誰かを愛そうとするたびに、裏切られてしまうのではないかという恐怖に怯えているです。
どうして1から10まで更には100まで呑み込む悲しみだけは
亡くなってくれないの?
総じて逃げ場もないのに -100から始まる動悸の日々も
匿ってくれないや
出典: 夜行性ハイズ/作詞:DECO*27 作曲:DECO*27
ポジティブな感情は前面に出せるのに、ネガティブな感情は打ち明けてくれない辛さが綴られています。
発散できないことで、マイナスな気分になっている彼女。
そんな毎日に追いかけられ、心はすっかり疲れ切っているようです。
全てを受け入れる
ちゃんと泣いて 無理もしたら
ここへおいでよ いつだって
これからを沸かせようか
出典: 夜行性ハイズ/作詞:DECO*27 作曲:DECO*27
主人公は、彼女が頑張った分だけ「頑張ったね」と言ってあげられる彼氏のようです。
辛いときには必ずそばにいてあげようという想いが感じ取れます。
最後の「沸かせる」というのは、これから関係をどんどん温めていこうという主人公の気持ちです。
眠たいが寝ない まだ今日が良い
僕ら何度だって思い合って 光っていくんだよ
消せない最低は 理想じゃない
なんかハイなシャイがちょうどいいや 救っていたいのさ
出典: 夜行性ハイズ/作詞:DECO*27 作曲:DECO*27
明日が来るのが憂鬱で寝たくないというのは誰しもが持つ経験ではないでしょうか。
そんな憂鬱を二人で乗り越えようとしています。
三行目は、当たり障りのない最低限の付き合いはやめようという詞です。
最後の詞には、照れくさくても感謝の言葉や愛の言葉を伝えていこうという主人の決意が込めらています。