ライブ定番曲「手と手」のアンサーソング
『世界観』のオープニングを飾るこの曲は、 今やライブやフェスで定番になっている、
「手と手」 (アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』に収録)のアンサーソングになっています。
「手と手」は、”大切な人を失った”男の人の後悔が歌われているのに対し、「手」は、”大切な人を捨てた”女の人の後悔が歌われています。
今回は「手」だけの歌詞を引用して紐解いていきますが、 もう一つの曲を一緒に聴いて頂くと、この二人の歴史を覗くことが出来ます。
また違う視点でこの曲を聴くことができると思うので、 是非合わせて聴いてみてください!
一人になって気付いた後悔。
馬鹿みたいな低反発の夜を抱きしめながら
枕じゃなくて真っ暗だなとか呟いてみる
真夜中 時計の針はもう3時を指してて
馬鹿はあたしだよな なんてよくある話で笑えないよな
出典: 手/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観
1番のAメロ部分です。
彼氏と別れて数日経った、女性の心情が描かれています。
彼氏を捨ててから初めて過ごすひとりぼっちの夜。 ベッドに横たわりながら、なかなか寝付けず、 真っ暗な部屋の中で、情けない独り言を呟いてみる。
ふと時計をみると、時刻は夜中の3時を指していた。
一人になって気づいた無念な気持ちと、 あの時の自分を責めて、 「はぁー…あたしばっかみたい。」 と小馬鹿にしているように感じます。
でもね でもね でもね でもね でもね でもね でもね でもねの続きと
離した 離した 離した 離した 離した 離したその手の先を探した
出典: 手/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観
1番のサビに当たる部分です。
※クリープハイプの曲は、はっきりとは判別出来ない曲が多いので憶測です。
相手に反発してみたくなったり、
歯向かってみたくなる事って、
恋愛の中ではよく湧き出てくる感情だと思いませんか?
相手に分かって欲しくて、
理解して欲しくて言ってきた事や、
こう言ったけど、
(これには続きがあるんだよ…。)「でもね…」と
その先が相手にうまく伝わらない。
そこで諦めて、離してしまったその手を
今になって探し求めている様が見えてきます。
どんどん大きくなっていくあの日の記憶。
一瞬で消えていく思い出になれたらな
汗ばんだ手のひらからすべり落ちた記憶
本当に見えてるなら あたしには教えてよ
本当が見えてるなら あたしには隠してよ
出典: 手/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観
2番のAメロ部分です。
1番では、小馬鹿にしながら、自分を笑い者にするぐらいの余裕がある様子だったのに対し、2番では、笑う事も出来なくなっています。
感情そのもののような、 汗や涙が肌を唾って溢れる寸前にまできていて、 気持ちに余裕が無くなってきている気がします。
手のひらから滑り落ちていく記憶を、 拾い集めては捨てを繰り返し、 ”本当”から逃げているように思えます。
おやすみ おやすみ おやすみ おやすみ
おやすみ おやすみ おやすみ さよなら
離した 離した 離した 離した 離した 離したその手の先を探した
出典: 手/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観
2番のサビに当たる部分です。
こんな事ずーっと考えてたら朝が来てしまうと思い、
もう寝ないといけないんだから!
と思い出のアルバムから戻ってきた女性。
あなたの事なんて寝ちゃえば忘れられるんだから。
さよなら。記憶も総てさよなら。
今度は、離した自分の手の先を
探しているように読み取る事が出来るかと思います。
エイトビートみたいな私の鼓動。
こうやってエイトビートに乗ってしまう
ありきたりな感情が恥ずかしい
こうやってエイトビートに乗ってしまう
ありきたりな感情が恥ずかしいんだよ
馬鹿はあたしだな 馬鹿はあたしだったんだな
馬鹿はあたしだな 馬鹿はあたしだったんだな
馬鹿は 馬鹿は
馬鹿はあたしだったんだな
出典: 手/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観
曲のラストに向かう部分です。
鼓動が早くなって、どんどん走っていって、
まるでエイトビートの曲に乗っているみたいに
打つ彼女の胸の内。
落ち着くことも出来ない、眠りにもつけない。
結局、朝を迎えてしまいそうな状況が、
頭の中に浮かんでしまうくらい、
女性が興奮している様子が表れている歌詞だなと感じました。