藤原さくら「Goodbye」
アルバム「full bloom」収録曲
「full bloom」は、藤原さくらさんの初となるインディーズアルバムです。2014年3月にリリースされました。
「Goodbye」は「full bloom」に収録されている楽曲で、アルバムのトリを飾る曲となっています。
藤原さくらさんにとっても、思い入れが深い曲となっているのではないでしょうか。
アルバムの1曲目に収録されている「passing time」は別れ、旅立ちの曲ですが、アルバムのラストも別れ、旅立ちがテーマになった曲です。
MoMotown Recordsというインディーズレーベルから初めてCDを出すということで、その時の旅立ち、出発のような思いが込められています。
MVはこちら!
「Goodbye」のMVになります。
「full bloom」からは「Goodbye」と「Ellie」の2曲のMVが制作されました。
レコーディングとは別で撮られたのかもしれませんが、レコーディング映像のようなMVになっています。
余談ですが、藤原さくらさんの歌声とベレー帽の組み合わせがとてもいいですね。
筆者個人の感想ですが、リンゴとハチミツ、ツナとマヨネーズのようにしっくり感じました。(笑)
「full bloom」を紹介!
「Goodbye」の解説ということで、収録しているアルバム「full bloom」についても紹介させて頂きます。
「full bloom」がリリースされたのが2014年なので、藤原さくらさんは当時18歳です。18歳でここまで完成度の高いアルバムを作りあげました。脱帽です。
収録曲はライブハウスなどで手売りしていたCDが元になって作られました。
当時は「bloom 1」「bloom 2」「bloom 3」というタイトルでCDを販売していました。ちなみに"bloom"は日本語で”咲く”という意味です。
つまり、それらのCDのタイトルは1分咲き、2分咲き、3分咲きという意味が込められています。
そしてそれらが元になってできたアルバムは「full bloom」。満開を表しているのでしょう。
〇分咲きという言葉は桜の開花の割合に対して使われる言葉ですよね。そんな「full bloom」を歌っているのが”藤原さくら”さん。
筆者の独断と偏見によると、このタイトルは100点です。出来ることなら”さくら”という名前を付けたご両親にも100点をあげたいくらいです。(笑)
歌詞解説
前置きが長くなってしまいましたが、「Goodbye」について紹介させて頂きます。
「bloom 1」「bloom 2」「bloom 3」にはそれぞれ4曲ずつ収録されていましたが、その中からアルバムに各3曲が収録され、残る3曲は新曲となりました。
恐らく「Goodbye」はその3曲の新曲の中の1つです。藤原さくらさんが上京する前に書かれた曲なので、旅立ちと別れがテーマになっています。
新たな1歩を踏み出す人へのエールとなっており、藤原さくらさんの作る曲としては珍しいかもしれません。
優しい歌声で背中をそっと押してくれます。
いつかも思い出せないような
遠い記憶の先に居る
小さな自分に手を向け
導くあの人は誰?
出典: Goodbye/作詞:藤原さくら 作曲:藤原さくら
歌手として仕事をする以外考えられなかったと語る藤原さくらさん。
そのきっかけとなったのは何だったのでしょうか。
Aメロには”自分を導く誰かがいた”という内容の歌詞が書かれています。
音楽を教えてくれた父の姿か、初めて歌声を褒めてくれたボーカルスクールの先生か、神と崇めるポール・マッカートニーの姿なのか。
声を掛けてくれたレーベルの関係者かもしれないし、はたまた夢にまで見た未来の自分なのかもしれません。
定かではないですがその何かが自分を引っ張っていくのです。筆者にも何となく分かる気がします。
瞬間的なものではなく、いつまでも続く衝動のような感覚でしょう。
伸びた背丈を補うように
重ねたものカバンに詰め
不安は遠くに隠そう
信じて前に進むだけ
出典: Goodbye/作詞:藤原さくら 作曲:藤原さくら
大人になり、子供の頃よりも沢山の感情が芽生えました。
夢、希望、憧れ、上京、慣れ、人間関係、孤独、不安。
沢山浮かぶことがありますが、不安を一番下にしてそのままカバンに詰め込みました。
不安なことなんて考えてもしょうがないので、隠してしまうのです。
自分に手を差し伸べてくれる何かに応えるように、前に進むことだけを考えるのです。
涙見せずにGoodbye…
余計なもの全部白紙に戻そう
涙見せずに
Goodbye…… 心の奥に
Goodbye…… 眠らせている
Goodbye…… あの街並に
Goodbye…… to you
出典: Goodbye/作詞:藤原さくら 作曲:藤原さくら
上京するためにいらないものが沢山あります。全て白紙にすればいいのです。
涙は見せません。何故なら、背丈が伸びて大人になって、今までよりも強くなったからです。
音楽で勝負するために覚悟を決めたのです。18歳で人生を賭ける覚悟が出来る人なんて滅多にいないでしょう。
腹を括ったらもうさようならです。慣れ親しんだ福岡に手を振ります。
"to you"とは誰のことでしょう。筆者には、ぼんやりと母親の顔が浮かんできました。
この曲は旅立ちを決めた人を励ます、エールのような曲です。
”you”に関しては、リスナーがそれぞれ自分に合った人を当てはめるべきだと思いました。