『SURELY』について
まず、never young beachの楽曲である『SURELY』の収録作品など、基本情報について紹介します。
2017年6月発売のシングル
2014年に結成されたバンド「never young beach」(ネバーヤングビーチ)。
日本の良質なポップを現代的に解釈した、なつかしくも新しいサウンドが彼らの魅力です。
そんなnever young beachの『SURELY』は2017年6月に7inchのシングルレコード『SURELY/気持ちいい風が吹いたんです』として発売されました。
おだやかな疾走感のあるサウンドが魅力の切なくてさわやかなラブソングになっています。
作詞・作曲を手がけた安部勇磨も今までになかった曲である語っていて、歌詞にかなり悩んだそうです。
前向きでありながらも「きれいごと」ではない自分なりの表現を追求したのだとか。
そのような苦労もあり、『SURELY』はnever young beacnをはじめて聴く方にもおすすめできるような名曲に仕上がっています。
まだ聴いたことがないという方は、ぜひ聴いてみてくださいね。
アルバム『A GOOD TIME』に収録
『SURELY』は2017年7月に発売された3rdアルバム『A GOOD TIME』にも収録されています。
never young beachはこのアルバムでメジャーデビューを果たしたことでも話題を集めました。
『A GOOD TIME』は、never young beachらしいキャッチーでポップなサウンドがさらに深みを増した素晴らしいアルバムです。
歌詞の意味を解釈
「溶け出したバター」とは?
あくびをしてたら 優しい風が吹いた 悩ましい僕らの日々は転がって
魔法のメロディ 笑顔を見せてくれ 溶け出したバターは僕らを連れて行く
出典: SURELY/作詞:安部勇磨 作曲:安部勇磨
「あくびをして」いるような気をゆるめている時に、ふとやさしく吹いている風に気がつきます。
落ち込んだり悩んだりして目の前のことにとらわれていると、そのような何気ないよろこびに気づけない時はあるでしょう。
「日々は転がって」とは、そのようなふとした幸せによって良い方向に向かうという意味だと思います。
それによって紡がれた「魔法のメロディ」によって、笑顔になってほしいのは恋人ですよね。
そして、「溶け出したバター」の意味が気になりますよね。
この曲を作っている時に、安部勇磨は「薄明光線」と「バター」の溶ける様子や香りにポジティブなパワーを感じたそうです。
薄明光線とは雲のすきまから太陽の光がもれて柱のように見える現象のことです。
つまり、「溶け出したバター」は前向きな気持ちの比喩ということでしょう。
広がる青空 脱げたサンダルはどこかへいった
素直な気持ちのまま 君を抱きしめ キスをしよう
出典: SURELY/作詞:安部勇磨 作曲:安部勇磨
「広がる青空」と「サンダル」から季節は夏だということがわかります。
飾らない「素直な気持ちのまま」で恋人を抱きしめて、キスをするというのはストレートでロマンチックですよね。
恥ずかしいほどに「愛してる」
大げさに笑う 無邪気な君の声が 雲を突き抜けどこまでも飛んでいく
このまま時間が止まればいいのにな ふと僕は寂しくなってしまったんだ
出典: SURELY/作詞:安部勇磨 作曲:安部勇磨
笑っている「無邪気な君の声」は雲も突き抜けそうなくらいに気持ちの良い声なのでしょう。
大好きな恋人の楽しそうな様子を見ると、自分まで楽しくなりますよね。
「時間が止まればいいのにな」という歌詞からは、いつまでもこの楽しい時間を一緒に過ごしていたいという気持ちが伝わってきます。
「ふと寂しく」なったのは、いつかはこの時間が終わるということを考えたからでしょう。
もしかすると、いつかは訪れる別れまで想像したのかもしれません。
名前を呼ぶから こっちへ来てくれよ
涙が溢れて前が見えなくなってしまった
恥ずかしいほど君を愛してる
出典: SURELY/作詞:安部勇磨 作曲:安部勇磨