ゾンビのテーマ曲
ぞんびが歌うゾンビのテーマ曲『ウィーアーゾンビ!!』。
X JAPANの『紅』のカバー曲と共に両A面シングルとしてリリースされました。
ヴィジュアル系バンドぞんびの代表曲と呼ぶのにふさわしいこの曲は、歌詞もMVも見どころ満載。
ぞんびってどんなバンドなんだろう?
と興味を持ち始めたばかりの人は、まずはこの『ウィーアーゾンビ!!』を聴いてみてください。
彼らの魅力や世界観が分かるだけでなく、ぞんびというバンドの唯一無二の格好良さにハマること間違いなし!
一度聴いたら忘れられない。
怖いのに見たくなるMV
あっと驚くような仕掛けが詰め込まれた『ウィーアーゾンビ!!』のMV。
キャッチャーなメロディーとホラーチックな映像が妙にマッチしていますね。
MVのラストシーンは、一瞬呼吸が止まるほど驚いた人も多いはず。
見終わった後の胸の高鳴りは、恐怖なのか興奮なのか……。
どちらにしてもこのMVが人を惹きつける力を秘めていることは間違いありません。
狂気の始まり
このMVの特徴は、映像が途中でバグを起こしたり、リリックが文字化けしたりするところです。
初めてこのMVを見た人は、1番のサビが終わったところで「あれ?」と思ったはず。
映像が突然放送休止時の画面に変わり、そのすぐ後に人の手が……。
このシーンで既に心臓が止まりかけた人もいるかもしれません。
人の手が消えたと思ったら、鳴り響いていた音楽も消えてしまいます。
すぐに曲が再開されますが、一瞬だけ映るギター・翔らしき人物の映像がまた恐ろしいですね。
しかし、この辺りはまだ恐怖の入り口でしかありません。
これからどんどん映像のバグが増えていき、2番に入るとついにリリックが文字化けし始めます。
ぞんびというバンド名だけあって、曲だけでなくMVもかなり刺激的です。
1番だけは”普通のヴィジュアル系”らしく演奏し、その後だんだんと狂い始める。
1番のラストで起こる様々な怪奇現象は『ウィーアーゾンビ!!』の狂気の始まりです。
衝撃のラストシーン
驚きの仕掛けがたくさん詰め込まれているこのMVですが、一番印象に残るのはやはりラストシーン。
曲が終わったと思ったら、いきなり早送り再生されているような映像が映ります。
そして画面いっぱいに解読不明の赤い文字が……。
「何が起こったんだ?!」と理解が追い付かないまま、画面中央に小さな赤い文字で”撃チ殺シテ”。
これだけでも十分怖いのに恐怖はさらに続きます。
おどろおどろしい効果音と共に現れたのは、本物のゾンビに変わってしまったぞんびメンバーたち。
今にも画面を突き破って出てきそうな演出に思わず叫んでしまったとしても仕方ありませんね。
ヴィジュアル系バンドのMVを見ていたはずなのに、何故かゾンビ映画を見せられたような気分。
しかし「あー怖かった」と息を吐いたあと、気づけばもう一度再生ボタンをクリックしている自分がいたりして。
恐怖心と好奇心は密接に関わり合っている。
何度見ても見飽きることのないこのMVがそれを証明してくれているようです。
独創的な歌詞
暗闇から忍び寄る影
暗がり 僕は何の理由もなく
あなたを襲うかもしれない
さあ今こそ 全てを喰い尽くし
過去、未来、一切を断ち切って
出典: ウィーアーゾンビ!!/作詞:青井ミドリ 作曲:青井ミドリ
まるでゾンビが抱えている感情を代弁しているかのような歌詞から曲が始まります。
人を襲うのに理由なんてない。
そもそもゾンビに人の道理が通じるわけがありません。
暗闇の中からひっそりと忍び寄る怪しい影。
そんな雰囲気を感じさせてくれる始まり方です。
ゾンビが食らうのは人の人生そのもの。
過去も未来もすべて奪われます。
しかし、「断ち切って」という表現からはどこか前向きな印象も受けますね。
ここの歌詞には、もしかしたら「余計なものは捨ててしまえ」という想いも込められているのかもしれません。
現実に怯えるのもゾンビに怯えるのも同じこと
「辛い、苦しい、悲しい、寂しい」とか
誰に気付かれることもなく灰となる
もう逃げてしまいたい 消えてしまいたい 抱えきれない
現実に怯え ただ偽りを彩って
出典: ウィーアーゾンビ!!/作詞:青井ミドリ 作曲:青井ミドリ