「Clover」のMVはなぜ…?
ガレージで雨に打たれる4人
「The Floor(ザ・フロア)」の1stミニアルバム「CLOVER」(2019年)。
その1曲目に収録されているのがこの曲「Clover(クローバー)」です。
ジャケットにも幾何学模様の素敵なクローバーデザインがあしらわれています。
クローバーといえば幸せの象徴。
しかしMVでは寒そうな灰色のガレージの中、メンバーが雨に打たれています。
自室のような配置の家具もズブ濡れ。
なのに4人はとっても楽しそうなのです。
傘ではなくレインコートで思い思いに語り、はしゃぎ、楽器を鳴らすさま。
これは一体何を意味しているのでしょうか。
MVに込められたこの曲の意味をオリジナル解説していきます。
1人目:イエローのレインコートの男性
暗闇にひとりぼっち
真っ暗なガレージ。
そこに徐々に明かりが差し込んでいき、物の輪郭で状況が見えてきます。
ルームライトやギター、おもちゃの太鼓、ベッド、窓…。
そしてイエロー系レインコートを頭からすっぽり被った一人の男性(以下イエロー)。
ソファに腰掛け、前かがみでゲームに夢中の様子。
TV画面を観ながらコントローラーを操作しています。
もしかしたら夜のあいだじゅうゲームで遊んでいたのかも。
ところでガレージ内の家具の並びはまるで男性の一人暮らしのよう。
しかし床は水びたし。
ベッドから垂れ落ちたフトンの端も泥水に浸かっています。
ガレージは少しサビていて、見るからに寒そう。
そのうちゲームがうまくいかなくなりイライラするイエロー。
そこへ一人の男性が乱入。
2人目:グレーのレインコートの男性
小突き合う仲
グレーのレインコートの男性(以下グレー)が突然ガレージに乱入。
ゲームがうまくいっていなかったイエロー。
「お、ちょうどいいところに来たな!」というジェスチャーです。
二人は気心の知れた間柄。
小突き合ったりしながらソファの隣へ座ります。
それにしても、グレーを迎えるときのイエローの嬉しそうな顔。
やっぱり一人よりも二人のほうがいいのでしょう。
なんだかんだふざけ合いながら横並びでゲーム画面を観ています。
そこへさらに一人の男性乱入です。
3人目:ブルーのレインコートの男性
背中をポン
ゲームで盛り上がるイエローとグレー。
その背後から、今度はブルーのレインコートの男性(以下ブルー)が近づいてきます。
ブルーは親しげに二人の背中を叩き、仲間入り。
三人で一つのテーブルを囲み、大はしゃぎでゲームに没頭します。
ゲームのコントローラーの数が増えています。
人数が増えたことでさらにハイテンションに。
そしてここにもう一人飛び込んできます。
4人目:赤いレインコートの男性
お菓子持参
スナック菓子を3人の背後から差し出す赤いレインコートの男性(以下レッド)。
「うわ、びっくりした!」と言わんばかりの3人です。
メンバーが4人に増え、お菓子の差し入れもあって大盛り上がり。
お菓子の袋を高く放り投げて、床に落ちてしまったのを拾います。
そしてイエローとグレーで引っ張り合い、お菓子を“パーティー開け”。
床に散らばるお菓子。ですが誰も気に留めません。
まるで子供のような無邪気さ。
この4人の仲睦まじさがかわいらしいです。
大人になってもふざけ合える仲って貴重なもの。
4人はゲームを再開し、互いにかわいい嫌がらせを始めます。
視界をさえぎりゲームの邪魔をし合う姿。
古くからの気安い付き合いであることが分かります。
さて、そろそろゲームにも飽きた4人。