愛してると先に言ったからって 勝ち誇らないで
そんなことじゃ 愛は計れない
出典: 男/作詞:久宝留理子 作曲:伊秩弘将
先ほども少し触れたように、男性はどうしても自分が優位に立ちたがるものです。
男としてのプライドなのでしょうか…。特に相手が女性だと、その傾向が強いかもしれませんね。
自分を強く見せたり、相手を蔑んだりして、マウントを取りたがることも多いように思います。
ここでもまさに、男性側がくだらない事でマウントをとっている様子が描かれています。
ここでは、「自分と彼女、どちらが先に愛の言葉を伝えたか」がテーマのようですね。
男性は自分が先に愛の言葉を言ったのだと、まるで大きな勝負を制したかの如く誇らしげな表情をしています。
しかし相手の女性からしてみれば、そんなくだらないことに意味などありません。
むしろその1回きりの愛の言葉で愛の深さをアピールされることに、心底うんざりしているのでしょう。
勝ち誇っている相手の男性を、2行目でバッサリと切り捨てています。
いい加減にしてほしい
振り回されるのはもううんざり
行先も言わない 朝まで帰らない
気紛れな癖 このままじゃもう 冗談じゃない
出典: 男/作詞:久宝留理子 作曲:伊秩弘将
ここで再び、やさしさの足りない男性の悪いところが登場しています。
交際していたって互いの交友関係はありますから、時には男性だけで出かけることもあるでしょう。
2人のルールもあるでしょうが、本来なら女性側にそれを規制する権利はありません。
この女性も同様に、相手の男性の交友関係まで縛りつける気はないようです。
しかしここで問題なのは、友人との外出を許してくれている女性を裏切っているということです。
女性側の願いは、せめて行先や帰宅時間くらい教えてほしい、ということでしょう。
むしろ、求めていることはそれだけです。難しいことなど何もありません。
しかし男性はそれをしません。かつ平気でそれを繰り返し、さらには朝まで家を空けているのです。
1度ならまだしも、繰り返されるたびに女性は疑い深くなっていきます。
本当に友人と出かけているのか?誰か女性と一緒なのではないか?
自分勝手な行動を繰り返す男性に対する怒りも、そろそろ限界まで達しそうな気配ですね。
怒りや呆れで気持ちがグチャグチャ
愛し方に答 ないと知ってるけど
どうしてくれるの どうすればいい だけど
出典: 男/作詞:久宝留理子 作曲:伊秩弘将
これまで男性のやさしさが足りていないと怒り心頭だった女性。
しかしここにきて、もしかして自分が悪いのか?と疑い始めました。
人をどのように愛すか、そしてその愛をどのように伝えるか、その方法に答えなどありません。
それは女性自身もきちんと理解しているのです。
となれば、これまでの男性の行動も彼なりの愛し方、愛の伝え方だったのではないだろうか…。
自分は男性を責めてばかりだったけれど、本当にそうだろうか。実は彼に非などないのではないか。
そんなことを考え始めたのかもしれませんね。
だからこそこれまでキツイ言葉で綴られていた歌詞も、ここでは少々弱気に見えるのでしょう。
愛に翻弄される男女の物語
きっと共感できる部分も多かったのではないでしょうか。
人を愛すること、そしてその愛という感情で付き合い続けることの難しさは、多くの人が理解しています。
お互い人間ですから、性格の違いなどでうまくかみ合わない部分もあるでしょう。
しかし今回の歌詞で綴られている関係については、どこか男性に非があるように見えてしまうのです。
さて、みなさんはどのように感じたでしょうか?
ぜひお好きな解釈で楽しんでみてくださいね。
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