「MUGO・ん…色っぽい」って、どんな歌?
「MUGO・ん…色っぽい」は1988年に発売された、工藤静香の5枚目のシングルです。
作詞は中島みゆき、作曲は後藤次利。
このコンビは工藤静香に「FU-JI-TSU」や「黄砂に吹かれて」、「慟哭」など多くの楽曲を提供しています。
特に中島みゆきは作詞・作曲両方とも手がけた作品を含めて23曲も提供していますが、これは彼女が1人の歌手に提供した楽曲数としては最多です。
彼女は工藤静香に思い入れがあるようで、自身のエッセイ「愛が好きです2」内で、「うるわしの工藤静香さま」というタイトルでエッセイを書いています。
工藤静香の方も、2008年に中島みゆきのカバー曲のみで構成したアルバム「MY PRECIOUS -Shizuka sings Miyuki-」を発売するなど、最大限のリスペクトを示しました。
懐かしい動画はこちら!
若かりし頃の工藤静香が歌っている映像を紹介します。
大人っぽい印象が強い彼女ですが、こちらは衣装がフレアのミニスカートであるせいか、アイドルらしい可愛らしさがありますね!
水樹奈々もカバーしてるって、本当?
「MUGO・ん…色っぽい」は上坂すみれや白石涼子など、特に声優に多くカバーされています。
作品中にキャラクターが歌っているという設定が多いようですね。
「ロザリオとバンパイア」のキャラ、赤夜萌香としてカバーしている水樹奈々は、「MUSIC FAIR」の企画で工藤静香とのデュエットまで実現させました。
その際の演奏には作曲した後藤次利も加わっており、豪華な組み合わせに大興奮したと水樹は語っています。
あの頃の工藤静香について知りたい!
工藤静香と言っても、全盛期を知らない人にとっては「元アイドルで、木村拓哉の奥さん」というイメージしかないかもしれません。
そこで、簡単に「MUGO・ん…色っぽい」を歌っていた頃から現在にかけての、工藤静香の活動について説明しますね!
1970年生まれで、早くから芸能活動をしていた彼女は、1986年にアイドルグループ「おニャン子クラブ」に入りました。
歌唱力の高さはグループ内でも突出しており、1987年8月にはソロデビューを果たします。
翌年発表した「MUGO・ん…色っぽい」はテレビ番組ザ・ベストテンで1位を記録し、その年の紅白歌合戦にも初出場しました。
その後も「嵐の素顔」「恋一夜」など、多くの曲が大ヒットしています。
愛絵理という名義で作詞もこなし、さらに油絵やジュエリーデザインなども手がけるなど、マルチな方面で活躍を続けています。
2017年にはデビュー30周年を記念して、アルバム「凛」をリリースしました。
ちょっと大人な感じの、このタイトルの意味は?
この歌のタイトルはちょっと変わっていますよね。
「MUGO・ん」は無言なのだろうということは容易に想像できますが、なぜアルファベットと平仮名の表記になっているんでしょう?
コマーシャルの関係だった!
変わった表記のタイトルが誕生した背景には、イメージソングとしてタイアップしていたCMの存在がありました。
そのCMは化粧品メーカーのカネボウのもの。
1988年秋のキャンペーンのコピーが「ん、色っぽい」で、これを歌のタイトルに加えるようにという要望があったそうなのです。
作詞した中島みゆきはかなり悩んだそうですが、最終的に頭に「無言」を付けることに決め、平仮名の「ん」を残すためにこのような表記にしたそうです。
結果として、インパクトがあって一度見たら忘れられないタイトルになっていますね!