はじめに

DIR EN GREY【The Insulated World】全13曲の全貌を徹底解説します!の画像

2018年9月にリリースされた「DIR EN GREY」の「The Insulated World」。

今回は各楽曲の解説により全貌を明らかにします!

Insulatedには遮断された、隔離されたというような意味があります。

自ら遮断したのか、誰かの手によって隔離されてしまったのか、いろいろなことが連想されます。

そして閉ざされた世界はいったいどのようなものでしょうか?

アルバムジャケットの人物の背景が何もないのは閑散とした閉ざされた世界を表現したものかもしれません。

「The Insulated World」について

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「The Insulated World」は「DIR EN GREY」の記念すべき通算10枚目のオリジナルアルバムです。

CDリリースは、完全生産限定盤、初回限定盤、通常盤の3種類です。

完全生産限定盤にはDVDが、初回限定盤には特典CDがそれぞれ付属します。

このアルバムには、前出のシングル「人間を被る」、「詩踏み」が収録されています。

ボーカルテイクをアルバム用に再録しているので、既にシングルを持っている人も安心して購入できます(笑)!

全13曲の全貌を徹底解説します!(前編)

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「軽蔑と始まり」

複雑なギターリフが印象的なオープニングナンバー。

中間部分でテンポが変わるものの急激な曲展開はなく、高いテンションを維持したまま突き進みます。

テンポは相当に早く、駆け抜けるリズム隊と対照的に適度にフックのあるギター

それにより独特の雰囲気を作り上げています。

絞り出すような京のボーカルがもどかしさや悔しさを表現しているのではないでしょうか。

「Devote My Life」

Toshiyaによるブリブリのベースサウンドがたまりません。

特に右のスピーカーに振ってある(恐らくDieの)ギターのメロディーが物悲しいですね。

そのサウンドと相まって金切り声をあげているようです。

Bメロのギターリフとボーカルラインが重なるアレンジが実に斬新。

各パート共にだんだんと音数が増えていき重層的になっていくさまが、何かが決壊していくように響きます。

「人間を被る」

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シングルにもなっている「人間を被る」。

タイトルからして衝撃的です。

お世辞にもシンプルとは言えないアレンジで過激なサウンド。

それなのに、耳にすんなり入ってくるのが不思議ではありませんか。

粘り着くようなShinyaのドラミングがメロディーやリフを追いかけているようで面白いと思いました。

息がピッタリと合ったパフォーマンスは聴き応え十分。

叩きつけるようなボーカルからサビに入ると美麗かつ悩ましいメロディに変化するところに美学を感じます。

「Celebrate Empty Howls」

途中から入るコーラスに意表をつかれます。

しかも気がついたらストリングスに切り替わっていて更にビックリ。

退廃的に始まりからスローテンポな曲だと思わせておいて、綺麗に盛り上がってアップテンポに変わります。

最終的には荘厳なヘヴィサウンドからアグレッシブにまとまるというアレンジのカラクリもお見事。

「詩踏み」

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ライブではモッシュが炸裂しそうな1曲です。

素晴らしい。個人的に大好きな曲。

「詩踏み」もシングル曲でリリースからだいぶ経ちますが、アルバムに綺麗に溶け込んでいますね。

静かになった後のベースの暴れっぷりが凄まじい。

タイトかつヘヴィなギターサウンドも気持ちよく2ビートにのっています。