運命だと信じて
これが運命と思い込んで
死ぬの生きるのって騒いでた
自分が勝手に夢を見て
勝手に夢から覚めただけ
出典: 失恋、ありがとう/作詞:秋元康 作曲:村上遼
恋をすると人々はその恋に対して盲目になるものです。
そしてその恋が運命かもしれないと錯覚してしまいます。
「この恋のためなら死ねる」などと大袈裟なことも言ってしまうものです。
しかしそれは恋愛によって舞い上がっている時にはどうしてそうなっているのか気づきません。
毎日好きな人のことを考えながら夢見心地になっていた主人公。
しかし今ではその恋が終わり、目が覚めたような気持ちになっているのでしょう。
この抜粋した歌詞のまとまりには恋の切なさが顕著に表れています。
主人公は冷静さを取り戻し、今では過ぎ去った恋を回想しているようです。
叶わぬ恋を経験して
息をするのも苦しいくらい
眠れぬ夜を乗り越えられた
出典: 失恋、ありがとう/作詞:秋元康 作曲:村上遼
夜に好きな人のことを考えすぎて眠れずにベッドの中で天井を見つめる日々。
恋のせいで胸が苦しすぎて死んでしまいそうな気持ちになっていたのでしょう。
しかし、主人公はその日々を乗り越えたことで自分が強くなったと感じているようです。
結果的に叶わない恋ではあったけれど、その恋を後悔はしていないのだと分かります。
主人公は失恋というものをマイナスとは捉えていないのでしょう。
今までの彼との思い出によって人間的に成長できたと考えているのです。
前を向いて
失恋で得た強さ
失恋 ありがとう でも会えてよかった(ラララ…)
笑顔をもう一度 今日から強くなれる(ラララ…)
出典: 失恋、ありがとう/作詞:秋元康 作曲:村上遼
結果的に実らなかったけれど、この恋ができたということに彼女は感謝しているようです。
出会えていなかったら今の自分は居ない。
だからこそ彼との出会いに対して感謝を告げているのです。
冒頭ではまだ悲しんでいた彼女ですがここでは笑顔を見せようと頑張っています。
涙を拭き、この恋を糧にして前を向こうとしているのでしょう。
そして彼女はこの恋によって自分が強くなれることを確信しています。
恋は盲目
親友に相談したって
どうにかなるようなことじゃない
いつしか悩んでる自分に
酔っていたのかもしれない
出典: 失恋、ありがとう/作詞:秋元康 作曲:村上遼
恋をすると自分だけでは消化し切れず、友人に相談したくなることがあります。
主人公もそんな気持ちになって親友に相談していたのかもしれません。
しかしいざ冷静になって考えてみると相談したからといって答えが出る訳ではないと分かったのでしょう。
恋をして盲目になっていたから自分自身を客観視できなかった。
そしてそんな風に恋の相談をする自分自身を好きな自分もいたのでしょう。
恋が終わったことで主人公がとても冷静になっていることが伝わってきます。
また恋をする
また新しい恋をすればいい
未来の長さだけ出会いは待ってる
出典: 失恋、ありがとう/作詞:秋元康 作曲:村上遼
前述した歌詞のパートまでは恋をしている間の思い出に浸っていた主人公。
しかしここでは未来の話をし始めています。
恋が終わっても未来が続いていけばいつか必ず新たな恋をする。
そのことをどこか冷静さを感じる言葉によって表現しています。
しかし、この恋を吹っ切るために自分自身にこう言い聞かせているのかもしれません。
過去を考え続けてもその過去が変えられる訳ではないのです。
だからこそ未来のことを考えて、そこに希望を見出そうとしているのでしょう。