壊したいものとは?

もしかしたら曲で言っている壊したいものとは、世の中の目線を気にすることなのかもしれません。

愛想笑いをすることを止め、自分の想いに素直になること。

そうすると、最後の行の歌詞のようにアップダウンの激しいジェットコースターのような人生になるでしょう。

愛想をふるまわないことで嫌われることもあるかもしれません。

しかしそれでもチャレンジしてみたら?と主人公は誘ってくるのです。

赤い満月の不思議

Break it
全てをBreak it
朽ちてしまう前に
全てをBreak itさあ
Ah 記憶の断片図
Ah 赤色の満月
Ah 欲しいのは全部
Ah I wanna break it

出典: Break It/作詞:Nao'ymt 作曲:Nao'ymt

全てを壊した先に何か良いことはあるのでしょうか?

それを信じることができなくては、今の体制を壊すことはできません。

しかし主人公は信じているのです。

その先に何か素晴らしい世界が待っていることを。

さて、歌詞に出てくる「赤色の満月」というのはどういった意味なのでしょうか?

月は夏至の頃に赤く見えることがあり、この時期に見える月を「ストロベリームーン」ということがあります。

「Break It」は夏の夜をイメージして作られた曲だということ。

赤い満月とはこのストロベリームーンをイメージしたものなのではないでしょうか。

そして安室ちゃんの歌い方ではAhの後の歌詞は全て英語のように聴こえるのです。

ここは何か特別な意味があるというよりも、情景をイメージさせる語呂の良い言葉なのかもしれません。

何かを壊したいという歌詞はまだまだ続きます。

何もかも壊したい

あやふやじゃダメ!

人生 予測不可能 サイオウガウマ
1mm先だってどうだか あやふや
曖昧な態度 時に死と近しく致命的

出典: Break It/作詞:Nao'ymt 作曲:Nao'ymt

みなさん、サイオウガウマという言葉をご存知ですか?

これは漢字でいうと「塞翁が馬」

中国の逸話から来ている言葉ですが、簡単にご紹介します。

ある日老人が可愛がっていた馬がいなくなってしまいました。

しかしその馬は、立派な白馬を連れて帰ってきました。

またある日、老人の子供がその白馬から落ちて足を折ってしまいました。

ところがその後戦争が起き、その怪我を理由に子供は徴兵されませんでした。

「塞翁が馬」とは、このように人生は良いこともあれば悪いこともあるという意味で使われます。

人生は今後どうなるか誰にも分からないのです。

1分先にあなたが何をしているのか、誰にも知る由はありません。

この曲の主人公は、だから人生をあやふやにしていたらいけないというのです。

ハッキリとした気の強い女性像が浮かびあがりますね。

上から目線でビシッと決める

目隠しして綱渡り
分の悪い賭けだろうと退きはしない
見下して得る
安心というマヤカシなど 私には用ない

出典: Break It/作詞:Nao'ymt 作曲:Nao'ymt

安室ちゃんは、あるインタビューで負ける勝負はしないと語っていました。

たいていの人が負けると分かっていて勝負などしませんね。

ところがこの曲の主人公には、負けると分かっていようと関係ないのです。

いや、負けるとなど全く思っていないように感じられます。

最後のフレーズもビシッと決まっていて、男性でも女性でも惚れてしまいそうな態度ですね。

こんなに強気なら負ける気がしません!

攻めに攻める

(Break it if there is a wall in front of you)
暗雲立ちこめる迷路
遂に行き詰まり打開策はゼロ
それなら
Break. Break, Break it, Break it through
Break. Break, Break it 何度でも
Break. Break, Break it, Break it through
We've got to break it through I wanna break it

出典: Break It/作詞:Nao'ymt 作曲:Nao'ymt

『(目の前に壁があるならぶち壊せ)』

と、とにかくハードに攻めます。

しかし目の前の壁は強く、すぐには壊れそうにありません。

では一体どうやってこの状況を打開するのでしょうか?

主人公がしたこと、それはとにかく壊すことです。

壊して壊して壊しまくる。

壊れそうもない壁でもガンガン叩いて壊すのです。

壁を壊して前に進まなきゃいけないんだからという力強い言葉でどんどん前に進みます。

その先に見えた世界は…?

【安室奈美恵/Break It】歌詞の意味を考えよう!全てを壊したその後に見えてくる世界を知りたいの画像