さだまさし「関白宣言」

1979年7月10日にリリースしたシングル

さだまさし「関白宣言」がバッシングの嵐?!○○のアンサーソング?気になる真相を徹底解剖!の画像

「関白宣言」は1979年にリリースされたさだまさしの代表曲の一つです。

さだまさしが今まで出したシングル盤の中でも最大のヒットを誇るこの作品は、約160万枚というミリオンセラーをたたき出しました。

さだまさしといえば、この曲!と想像する人も多いのではないでしょうか。

結婚をする前に、一緒になる女性に対して男性側の希望を言うこの曲の歌詞は、ちょっとくすっと笑えて泣ける映画のようなストーリーが魅力です。

コンサートではラストに歌うことも多く、歌詞の一部を変えて笑わせることも多いですね。

オリコン週間ランキング1位、1979年度の年間4位を獲得し、「ザ・ベストテン」でも2位、年間ベストテン6位を記録しました。

実はこの楽曲を元に、1979年12月22日に映画「関白宣言」も公開されているんです。本人もちょこっと出演していますよ。

この曲を作ったきっかけは”スナックのママの一言”

「関白宣言」の内容を聴いていると、さだまさし自身がこういう考え方をしているのか~なんて思ってしまいます…。

実は当時行きつけのスナック「鳩」のママからの要望に応えて作った楽曲だったんです。

京都にあるスナックだったようで、最近の男がしっかりしていないことを嘆くママが、男がしっかりと引っ張っていくような曲を書いてほしいという話をしたことがきっかけだったそうですよ!

この曲を聴いたママは、「まだ甘い」というコメントを残したそうですが、世の中では結構炎上してしまったようです。

発売するや否やバッシングが!

出だしだけで決めつけていませんか?

俺より先に寝てはいけない
俺より後に起きてもいけない
飯は上手く作れ いつもきれいでいろ

出典: 関白宣言/作詞:さだまさし 作曲:さだまさし

「関白宣言」は、「亭主関白になることを宣言」する歌詞です。

亭主関白とは、家庭内で自分が「関白」=天皇を補佐する官職=とてもくらいが高い人のように振舞うことで、結婚した奥さんに対して同等ではなく家庭内で威張っている状態のことを言います。

例えば、「新聞、お茶」みたいに言葉を発すれば、奥さんが「はいはい」といって動いているような感じでしょうか。

この「関白宣言」の歌詞にもそういうことを指定するようなフレーズがいくつかあります。

1979年の当時は、そういう亭主関白の時代が終わり、徐々に女性が前へ出てくる時代になっていました。

そのため、この曲を聴いた女性団体からは「女性差別」「男尊女卑」だとかなり炎上したようです。

なかには「こんなにわがままを言う男がいるから世の中がダメになる」とまで言われたそうです。

しかし、楽曲を最後まで聞いてみると、この男性には結婚する相手への底知れぬ愛があります。

ラストは愛が溢れている歌詞に涙腺崩壊・・

子供が育って年をとったら 俺より先に死んではいけない
例えばわずか一日でもいい 俺より早く逝ってはいけない

何もいらない 俺の手を握り
涙のしずく ふたつ以上こぼせ

お前のお陰でいい人生だったと俺が言うから 
必ず言うから

出典: https://twitter.com/bot_sadamasashi/status/832360687808569345

この歌詞を聴くときには、筆者は涙が止まりません。

”あれをしろ”や”これをしちゃいけない”といいながらも、お前がいてくれて幸せだったといえる自信があると既に宣言しているんですよね。

そして、貴方のほかに何もいらないから、自分のためにちょっとでいい、涙を流してほしいと歌うのです。

そしてとどめがこのフレーズです。

忘れてくれるな 俺の愛する女は 愛する女は 生涯お前ひとり
忘れてくれるな 俺の愛する女は 生涯お前ただ一人

出典: https://twitter.com/meumeumeume14/status/822384500311064578

これほど愛に溢れているから、「関白宣言」というわがままな言葉も許せてしまう心が出来てしまいます。

それがこの曲の主人公の愛し方なんだなと感じさせてくれる歌なのです。