斉藤和義【Boy】歌詞の意味を考察します!

楽曲紹介

斉藤和義【Boy】歌詞の意味を考察!歌った先にあるものは?僕らが今いる場所と取り戻すべきものに迫るの画像

Boy」は、斉藤和義2021年3月24日に出したアルバム55 STONES」に収録されている楽曲です。

作詞作曲はもちろん斉藤和義です。

少年から大人になる過程と、大人になってから忘れてしまったことを思い出させてくれる歌詞になっています。

エレキギターをかき鳴らしてがむしゃらに歌い上げていますが、どこか過去の自分に語り掛けているようです。

楽曲の収録は、新型コロナウイルス拡大の最中に完成しました。

現実では色々なことが起きて課題が山積みですが、その中で少年の頃を思い出したのでしょうか。

誰もが経験する大人への一歩と、新しい世界を絶妙に表現しています。

今回はそんな素敵な楽曲歌詞の意味に迫りたいと思います。

MV紹介

MVは2021年3月10日にYouTubeプレミア公開されています。

今作は全編アニメーションとなっており、漫画家の浦沢直樹が担当しているのです。

なんと斉藤和義本人からの直接オファーのようで、ユニークMVに仕上がっています。

作品制作は1人きりで完成させたようで、終わりのない作業に苦戦をするも最終的には楽しさを見出した模様。

少年が箒をギターに見立ててクラスの仲間と曲を奏でているシーンは胸が躍ります。

斉藤和義の歌っている表情も絶妙なタッチで描かれています。

コーラの瓶をギターにスライドさせてボトルネック奏法をしているシーンは最高です。

自分が見ている世界は成長するごとに変化していきます。

特に少年時代から大人になる間はその変化が大きいのです。

戸惑いや焦りを感じながらも必死に自分を確立していこうとする主人公を上手く描いています。

モノクロで少し粗いタッチの描写が更に躍動感を感じさせます。

ぜひMVも確認してみてください。

楽曲を聴くだけとは異なり、違う世界観を感じることができます。

楽曲のテーマ【少年が大人になる過程】

誰もが経験する反発や強がり

斉藤和義【Boy】歌詞の意味を考察!歌った先にあるものは?僕らが今いる場所と取り戻すべきものに迫るの画像

見るものすべて、何もかもが新しくて新鮮な世界をまっさらな瞳で見ています。

探求心旺盛で、大人の真似をしたくてしょうがないのです。

自分の目に映るものすべてが眩しく、期待希望に溢れていたあの頃。

少しずつ成長するにつれて、自我も芽生えて周囲に反発することも増えていきます。

自分を形成していく最中は、誰かに言われた通りに生きることに疑問を持ち始める時期でもあります。

少年が大人になる過程で、リアルで共感できる心情を歌詞にしているのです。

誰もが少なからず通る道ではないでしょうか。

怖いもの知らずで突き進んできたけれど、ある時点から大人のリズムに身を委ねるようになります。

社会に染まるなどと言われますが、それは唐突に起きるのではなく、徐々に自分が変化していくのです。

そしていつの日か、子供の頃に描いていた夢や希望を置き去りにして、現実世界だけを見据えていく。

悪いことではありませんが、少し寂しくなります。

この楽曲では、そんな人間の成長を歌っています。

そして最後に、大人になった自分で愛を叫んで歌うのです。

とにかくカッコイイです。

ギターがいつもそばに

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楽曲の冒頭からギターをかき鳴らす音が響きます。

歌詞の中でも、初めてギターを手にして青春がスタートするような感じです。

そこから自分のそばにあったギターは一時姿を現しません。

社会という波にもまれて、うまく渡っていくために自分の気持ちを押し殺します。

そんな時はギターがそばにあっても、弾くことも興味もなくなっていたのかもしれません。

嫌いになったわけではなく、余裕がなくなると目の前のことで必死になるものです。

しかし、最後にはまたギターをかき鳴らして歌うのです。

一度は大切なものを失いかけ、ギターも弾くことがなくなっていました。

だけどそれに気づき、取り戻していく模様は胸が熱くなります。

自分は今どこにいるのだ、大事なものを忘れていたと。

どんな時もギターはそばにいたのでしょう。

そして自分の成長を見守ってくれていたのでしょう。

歌詞の意味に迫る!

カラフルな景色

Hey Boy ポケットの中には
Hey Boy カラフルな未来
Hey Boy ブカブカのシャツは
どうせすぐ大きくなるってママの目論見

出典: Boy/作詞:斉藤和義 作曲:斉藤和義

Hey Boyとは、自分の子ども時代に語りかけているようです。

鮮やかでカラフルな世界が広がり、そこには一点の曇りもありません。

不安も心配もなく、美しくて冒険したくなる世界が広がっています。

お母さんが着せてくれるシャツが大きいことに少し不満を感じているようです。

小さな頃はこのような経験があります。

成長するから少しだけ大き目の服を買っておくという母親目線の気持ちです。

子どもからすると、わかってはいるけれどピッタリの服が欲しかったりします。

Hey Boy ギターを手にして
Hey Boy 恋は打ちのめされて
Hey Boy 退屈な授業は
ファンタスティックなあの街を夢見てばかり

出典: Boy/作詞:斉藤和義 作曲:斉藤和義