VOCALOID好き必聴
動画投稿サイトで人気に火が付き
2007年、ika_moさんがボーカルに初音ミクを用いて完成させた【みくみくにしてあげる♪[してやんよ]】。
先ず、ニコニコ動画で公開しました。
すると、VOCALOIDを使用した楽曲の中でも、稀有な一作として大勢のネットユーザーから評価されることに。
公開から約8日間で再生回数が50万回を突破しました。
その後も再生回数が増え続け、2012年8月には1000万回に到達。
これはVOCALOID史上初の快挙です。
【みくみくにしてあげる♪[してやんよ]】は、多くのクリエイターの感性を触発。
その結果、「神曲」と呼ばれる楽曲が世に送り出されています。
Twitter上では、その独特の音楽性が話題に。
今回、調べてみたところ好きなVOCALOID楽曲のタイトル名を綴ったツイートが散見していました。
ロングバージョンも好評
ファン待望のCD化は、2008年。
コンビネーションアルバム【CDで聞いてみて。~ニコニコ動画せれくちょん~】に収録されています。
アルバムの【みくみくにしてあげる♪[してやんよ]】は、ネット上で公開していたものをブラッシュアップ。
音質が格段に向上し、VOCALOIDのファンを興奮させています。
そして、2009年には、ロングバージョンの【みんなみくみくにしてあげる】が発表されました。
YouTubeには、こちらの楽曲をオマージュしたPVが数多く投稿されています。
いずれのPVも溢れるVOCALOID愛が伝わってくる良作です。
初音ミクの存在を実感
二次元から飛び出して
アップテンポのサウンドと初音ミクの高音ボイスが相まって、フレーズが心地よく脳内に響きます。
では、歌い出しから順に気になる詞の意味をチェックしていきましょう。
科学の限界を超えて
私は来たんだよ
出典: みくみくにしてあげる♪[してやんよ]/作詞:ika_mo 作曲:ika_mo
そもそも初音ミクは、2007年にクリプトン・フューチャー・メディアから発売されたボーカル音源。
ヤマハが開発した特殊技術・VOCALOIDを駆使し、女性の歌声で色彩豊かな楽曲を作り出せます。
昭和の時代には、想像できなかった代物。
ある意味では、人類の進化と科学の成長を物語っているのかもしれません。
しかしながら、あくまでもVOCALOIDのイメージキャラクター。
本来、二次元の世界にしか存在していないのです。
それでも、既成概念にとらわれず、2行目で「あなたの元に来たよ」と呼びかけています。
冒頭に並ぶ“科学”と“限界”という言葉が初音ミクの無限の可能性を強調しているようです。
定番アイテムのネギ
ネギはついてないけど
出来れば欲しいな
出典: みくみくにしてあげる♪[してやんよ]/作詞:ika_mo 作曲:ika_mo
ファンの間では、初音ミクを語る上で切っても切れないアイテムとして認識されている“ネギ”。
これは、ある1本の映像がきっかけとなっています。
その映像とは、【ロイツマ・ガール】。
アニメのヒロインがネギを振り回す映像とフィンランド民謡の音声を組み合わせたものです。
このMADムービーは、世界規模で大流行しました。
ミュージシャンのOtomaniaさんは、この現象に刺激を受け、楽曲制作に着手。
パロディー版の【VOCALOID2初音ミクに「Ieven PolkKa」を歌わせてみた】を完成させました。
この楽曲のPVには、初音ミクをデフォルメしたキャラクター・はちゅねミクが登場。
はちゅねミクがネギを振る姿は、とてもユニークです。
瞬く間にネットユーザーに浸透しました。
初音ミクは、傍らにあるはずのネギが無いことに気づいた時、慌てふためくのかもしれません。
そのような経緯を歌詞の“ネギ”と“欲しい”が匂わせているようです。