それではいよいよ「いちご娘はひとりっ子」のMVを解釈していきましょう。
そう言いましても、いわゆるナンセンスギャグの類に仕上がっていますので、意味はありません。
どこまで意味ナシを楽しむか?の極み。MVではまずいちごの覆面姿の2人が浮かび上がります。
スタンドカラーのマントをまとっているので、いちごの王様みたいです。ただしネクタイ着用。
向かって左側のいちごの王様のほうが大柄っぽいので、左側がピエール瀧さんでしょうか。
右側は石野卓球さんと想像しておきましょう。お2人ともワインを片手に掲げているようです。
いちごダンス?
いちご娘
5日だけ待って いちご娘
粋でいなせな いちご娘
カセットコンロ持って待ってる
市場一のべっぴん
出典: いちご娘はひとりっ子/作詞:石野卓球 作曲:石野卓球
いきなりカミナリのような音と「いちご娘」の掛け声、そして木魚の鹿威し(ししおどし)……。
鹿でなくても驚くわ!とツッコミたくなる出だしです。そしてトミタ栞さんが登場しています。
いちごの王様2人は左右でシンセとサンプラーをいじられているご様子。
歌うときは口の部分が光り、胸に片手を当てるのがお決まりのポーズになっているようです。
そしてトミタ栞さんが踊り出します。これはもう……いちごダンスとしか言いようがありません。
シンプルに「開いて閉じて、前に右手右足、後ろに左手×4回」という振付になっています。
ファッションも独特です。トップスの袖はヒョウ柄ですが、前面は電グル30周年デザイン……。
サウンド重視の言葉遊び
一か八かの いちご娘
カセットコンロ持って待ってる
市場一のべっぴん
出典: いちご娘はひとりっ子/作詞:石野卓球 作曲:石野卓球
さて歌詞ですが、まず「いちご娘って何?」というところからして解明できない謎でしょう。
基本的には、特産品のいちごをアピールするキャンペーンガールっぽいイメージです。
ゆるキャラまではいかない感じ。それよりいちごっぽい雰囲気の女性という意味かもしれません。
いちごっぽい雰囲気というのも謎ですが、とにかくイケてる女性と解釈するのが無難でしょう。
しかし、いちご娘は何を待って欲しいの?なぜカセットコンロなの?という謎は解明できません。
おそらく意味はないのでしょう。ただ韻を踏むとまではいかなくても、聴き心地がいいわけです。
サウンド重視の言葉遊びと解釈。
いちごの女王様登場
生き埋めだっていちご娘
カセットコンロ持って待ってる
市場一のべっぴん
5日だけ待って
出典: いちご娘はひとりっ子/作詞:石野卓球 作曲:石野卓球
いちご娘のキャンペーンガール説を裏付けるかのような衣装も登場します。
まるで、いちごの女王様。
トミタ栞さんが冠やマントを身に着け、トロフィーを手に「いちご娘」のたすきをかけています。
ただし「生き埋め~」部分だけ。
それにしても言葉遊びとはいえ、生き埋めって何?と疑問でしょう。
ここは人間というよりいちご栽培。地面に根が埋まっている様子を表しているのかもしれません。
それでも意味不明ですが……。おそらく「粋でいなせ」と「生き埋め」の語呂合わせでしょう。
いちご娘はコサックダンスができない?
音感&リズム重視!
コサックダンスできたっけ?
いくらでしたっけ?
日没に帰宅 いちご娘
コサックダンスできたっけ?
いくらでしたっけ?
慈しみ深い いちご娘
ひとりっ子
出典: いちご娘はひとりっ子/作詞:石野卓球 作曲:石野卓球
MVではこれまでのパターンが多少かたちを変えつつ繰り返されます。
つまりトミタ栞さんはコサックダンスをせず、独自のいちごダンス?を続けるというわけです。
そう、コサックダンスのくだりです。まずコサックダンスとはウクライナの伝統舞踊のこと。
ロシアの踊りではなく、腕を組んで空気椅子の姿勢で足を交互に前に出すだけでもありません。
コサックダンスと聞いてイメージしやすいのは、動画の2分くらいからの動きでしょう。
ただそれ以外にもステップはあるわけですね。いずれにしてもトミタ栞さんは独自の踊りのまま。
いちご娘はコサックダンスができないかどうかはわかりませんが、少なくとも挑戦していません。
その前にコサックダンスができるかどうか?という疑問がなぜ急にわいたのか?がわかりません。
さらに「いくら~」と続くのも謎です。たぶん「カセットコンロ」と「コサックダンス」の音感。
そしていちご娘に合わせて「い」から始まる言葉をたくさん並べている……ということでしょう。
完全にサウンド重視の言葉遊び!本当にそれしかない!と確信。