「子犬」のサビはこの歌詞で共通しています。

「君」と「僕」はいつも一緒。

それでいて、「君」は「僕」にたくさんのものをくれました。

ご飯やおもちゃといったモノや、一緒に遊んでくれる思い出などでしょうか。

孤独しか知らなかった「僕」は、それらをくれる「君」と一緒にいる時間を「夢のような時」と呼んでいます。

子犬がそう思ってくれていることを知ったら、「君」もきっと嬉しいことでしょう。

飼っているペットを愛する人なら「自分たちに飼われて幸せだろうか」と思う人も多いのではないでしょうか。

そして彼らが「ずっと一緒にいたいなあ」と思っていてくれたなら、嬉しくないはずはないでしょう。

少なくとも、筆者は家にいる猫がそう思ってくれていたら嬉しいです。

増えていく思い出

「君」に出会ったことで幸せになった子犬。

お互いは友達になって、楽しい日々を過ごしています。

人間にとっては何気ない日常かもしれませんが、子犬にとっては一つ一つが宝物なのでしょう。

次はどんな思い出ができるのでしょうか?

もう少し、「僕」と「君」の日常を覗いてみましょう。

晴れた公園で

HIDE:
晴れた日の公園で 僕らはいつも遊びます
君の投げたボールをくわえ 君のもとへ駆け寄った。
君は僕を抱いて頭撫でてくれました
とてもとても うれしい事です 君との思い出が増えました。

出典: 子犬/作詞:GReeeeN 作曲:GReeeeN

いつものように「僕」と「君」は公園で遊んでいるシーンのようですね。

犬と一緒に楽しく遊ぶ定番といえば、このボール遊び。

ボールを持ってきた「僕」を、「君」はえらいえらいと撫でてくれているのでしょう。

人の立場で見れば、なんてことのない光景に見えるかもしれません。

しかし子犬にとっては、その何気ない日々が最高に嬉しいのです。

大好きな人から褒められて、優しく撫でてもらえるのは犬にとって何よりも幸せなこと。

人間は毎日のありふれた日常に飽きてしまいがちですが、犬は違うのでしょう。

彼らは1日1日、一瞬一瞬を懸命に生きています。

懸命に生きているから、自分を抱きしめて撫でてくれたというひと時も「思い出」という宝物になる。

そう考えると、ペットと一緒に過ごす時間を大切にしたくなりませんか?

「君」への気持ちを噛み締める時

「君」の飼い犬になった子犬ですが、楽しい時ばかりではありません。

穏やかに晴れている日もあれば、恐ろしいの日だってあるのです。

いつも楽しく遊ぶことでも絆は芽生えますが、その絆を強くしてくれるのは試練でしょう。

小さな「僕」の前に、大きな試練が立ちはだかろうとしていました。

嵐の日

92:
強い風が吹いて 雨が降って カミナリが鳴って
泣きたくて 会いたくて と思ったとき
既に君の胸 濡れた僕抱くその腕

HIDE:
あの日壊れた僕のお気に入りだった小屋(ウチ)を見つめ
君はすぐに新しい小屋(ウチ)を建ててくれて笑いました。

出典: 子犬/作詞:GReeeeN 作曲:GReeeeN

子犬は「君」の家の外で飼われているようです。

今までの歌詞ではあんなに晴れていたのに、この日ばかりは雷雨の様子。

外にいる子犬はたまったものではありません。

雷の大きな音も、一層恐怖を駆り立てます。

しかも強風のせいか、せっかくの犬小屋も壊れてしまいました。

怖くて寒い中「僕」の脳裏に浮かぶのは、当然「君」の顔です。

やがてその「君」がやってきて、におびえている子犬を迎えに来てくれました。

「僕」はとてもほっとしたことでしょう。

結局犬小屋は壊れてしまいましたが、「君」がすぐに新しい家を建ててくれることに。

それもきっと、子犬にとって嬉しい出来事になりますね。

「君」が大好き

HIDE、navi:
僕らなんで分かり合えるのか わからないけど大好きだよ
明日も明後日も 僕らのこの幸せが続いてくれたらいいなぁ…。

出典: 子犬/作詞:GReeeeN 作曲:GReeeeN

「僕」と「君」の間にあるのは、友情や絆でしょう。

それがあれば犬と人間の違いを越えて、互いは分かり合えます。

しかし子犬は「君」との間にあるものを認識できていません。

だから「どうして君と分かり合えるんだろう」と考えているのではないでしょうか。

しかし子犬にとって、「何故」という疑問はそれほど重要ではないのです。

「君」と一緒にいられること、そしてその時間がずっと続くことの方が大切だから。

とにかく一緒にいて楽しい「君」と、いつまでも過ごせることが子犬の願いでもあるのでしょう。

おかえりなさい