そして、物語の中の主人公に想いを馳せてばかりいられない、現実の君はどうなの?といったような意味合いで取れる歌詞が続きます。

離れそうなほど 絡む指先
今宵このまま あさきゆめみし
燃えて咲く花 キミは紫
長い黒髪 乱れそめにし

出典: SHIKIBU feat. 阿波の踊り子/作詞:池田貴史 作曲:池田貴史

続いて、2番のサビです。

そんな問い掛けている相手と関係を持つかのような歌詞が続いていきます。

物語の世界に浅はかな夢など見ずに、現実のあなた自身、そう紫式部を見てくれる相手を前に乱れ始めている紫式部が描かれているようです。

紫式部が伝えたかったこと

【レキシ/SHIKIBU feat. 阿波の踊り子】歌詞解釈!紫式部も一人の女性…その心情に注目!の画像

離れそうなほど 絡む指先
今こころが 乱れそめにし
燃えて咲く花 色は紫
今この世は 乱れそめにし

shikibu murasaki

出典: SHIKIBU feat. 阿波の踊り子/作詞:池田貴史 作曲:池田貴史

そして、最後のサビです。

1番の歌詞を繰り返してはいますが、最後だけ変化が見受けられます。

物語の世界でも現実の世界でも恋愛というものは人の心を乱し、染めていくと伝えているのではないでしょうか。

さらに、最後はまた紫式部の名前を繰り返し、実はこの歌詞は紫式部の描いた物語が伝えたかったことを代弁しているのかもしれないとまで考えさせられる不思議な歌詞で締めくくられていきます。

「阿波の踊り子」って?

正体はチャットモンチー!

【レキシ/SHIKIBU feat. 阿波の踊り子】歌詞解釈!紫式部も一人の女性…その心情に注目!の画像

いかがでしたか?

「SHIKIBU feat. 阿波の踊り子」の歌詞は、恋愛における紫式部の心情に迫りつつ、それを古文的な言い回しで描いた絶妙な歌詞になっていました。

また、ここで気になるのが、タイトルに付けられた「阿波の踊り子」です。

実は、この正体はチャットモンチーなのです。

レキシはそれぞれの楽曲に客演を迎えることがとても多いのが特徴です。

さらに、その客演にレキシネームと言って日本史に絡めたあだ名を付けるのが通例になっています。

それが「阿波の踊り子」なんですよね。

ちなみに、メンバーにもそれぞれのレキシネームが名付けられていて橋本絵莉子は「なるとなでしこ」福岡晃子は「アッ!古今和歌集」となっています。

それぞれの出身地や普段の呼び名にちなんでいて、とても面白いネーミングになっていますね。

また、楽曲自体がポップでありながらもロックテイストが色濃いので、チャットモンチーの2人がゲスト参加したことも頷けます。

そして、この参加を橋本も楽しんだようで、それが歌声にもしっかりと表れていて聴き応えが増しています。

それを踏まえて、改めて楽曲を聴き返してみるとまた違って聴こえてくるかもしれませんね。

ミュージックビデオをチェック!

八嶋智人も参加!

また、「SHIKIBU feat. 阿波の踊り子」はミュージックビデオも制作されています。

紫式部に扮したレキシを追いかけてるのは、俳優の八嶋智人です。

(以下、画像一番左)

【レキシ/SHIKIBU feat. 阿波の踊り子】歌詞解釈!紫式部も一人の女性…その心情に注目!の画像

しかも、彼にまでしっかりと「劇団シキブ」というレキシネームが付けられていて面白いですね。

ただひたすら八嶋智人から逃げ続けるレキシですが、最後にはなんとか逃げきっています。

一体これは何を意味しているのかは一見分かりませんが、恋愛は追いかけっこのようなものだというのを表現しているような気もして、色んな想像を掻き立てられる映像に仕上がっています。

アルバム「Vキシ」に収録!

豪華な客演陣!

【レキシ/SHIKIBU feat. 阿波の踊り子】歌詞解釈!紫式部も一人の女性…その心情に注目!の画像