歌詞を見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
最後まで主人公は彼に不安を明かすことができないまま曲が終わってしまいました。
主人公は彼のことを本当に愛しているのでしょう。
彼もまた主人公を愛してくれています。その心に嘘や偽りがないことを主人公も分かっていました。
それゆえに、ふとわき上がった疑念を信じきれずにいるのです。
私を好きでいてくれる彼の気持ちが変わるはずがない。
この嫌な予感は気のせいに決まっている、そう思いたい気持ちが強いのでしょう。
そのため、どれだけ不安が頭から離れなくてもそれを否定しようとしてしまうのです。
もしもこの疑いが的中して、彼が本当に自分以外の誰かと関係を持っていたとしたら。
そのことを指摘した途端、彼が離れていってしまうかもしれません。
今までと同じ関係は続けていられなくなるかもしれないのです。
主人公にとって、何よりもそれは避けたいことだったのでしょう。
関係が壊れることを恐れた主人公は、自分の不安を彼に打ち明けることをためらい続けます。
その結果として一人悩みを抱え続ける主人公は、眠れぬ夜に長く囚われ続けてしまうのです。
夜明けはくるのか
歌詞の最後には朝日が昇ってきます。
これは一睡もできないほど、不安や悩みに苛まれた主人公の様子を表しています。
今日も答えは見えないまま、夜が明けてしまった。変わらない現状を象徴しているのです。
長い夜が明け、朝日が昇る。
暗闇のように立ちこめた悩みや不安の中に、一筋の光が射し込む。
通常であれば希望を表す象徴となります。
ですが、この曲に関してはまったく逆の意味合いをもってしまうのです。
希望の象徴でさえ、主人公の悩みや不安を打破することはできない。
それだけ、主人公の抱える問題の大きさを物語っています。
直前までの穏やかな曲調から冒頭と同じ曲調に戻ることも、同じ悩みの繰り返しを裏付けていますね。
曲が終わり、またはじめに戻る。それによって表されるのは何度も繰り返す主人公の思考のループです。
何度も繰り返し聴き返したくなる癖になる曲調。
それは聴く人をそのループへ誘導する仕組みとなっているのです。
曲を聴けば聴くほど、主人公の悩みは深まるばかり。なんとも皮肉な仕掛けです。
彼女にとっての本当の夜明け。
それは彼への疑念が晴れてこれまでと同じように穏やかな気持ちで一緒にいられることです。
眠れぬ夜が終わりを迎え、健やかな起床とともに朝日を迎えられる。
そんな日が来ることを願いたいですね。
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