愛するあなたへ誓いの言葉を

よく聞いて 大切な人
今日から共に 歩いてゆこう
健やかなるときも 病めるときも
命ある限り 君を守る
「誓います」

出典: フィアンセ/作詞:HoneyWorks 作曲:HoneyWorks

結婚式の誓いの言葉のような部分ですが、相手のことを純粋に、心の底から愛している様子が伝わってきます。

自分の命をかけて愛する相手のことを守り抜く、という強い決意をした王子様。

それだけ深い愛情を持っているのだと、相手の女性に伝えている場面なのでしょう。

王子様の心の成長

この楽曲の主人公である王子様。

人を愛する気持ち、人に恋する気持ちを知り、少しずつ成長していきました。

その成長の過程は、歌詞の中でしっかり表現されています。

自分の気持ち優先だった王子様

この曲では同じメロディが2回登場するのですが、1回目はこのような歌詞で歌われています。

見つめあったしゅんかん 拒否権なんてない
触れたら最後 俺にクラクラ
目を逸らしたって無駄 惹かれ合う運命
独占したい 俺のフィアンセ

出典: フィアンセ/作詞:HoneyWorks 作曲:HoneyWorks

歌詞を見た通り、王子様が相手の女性を想う気持ちがギュッと詰まっています。

しかし恋を知らなかった王子様には、それを上手に伝える術がありません。

だからこそ、このようなストレートやや強引なアプローチ方法を選んでしまったのです。

気持ちの押しつけはダメだと知った王子様

先ほどもお話した通り、この曲を通して王子様の心は成長していきます。

それが明らかになっているのが、最後に繰り返される同じメロディの部分。

その部分の歌詞がこちらです。

重なり合う唇 目を閉じて任せて
触れたら最後 溶けてメロメロ
開きかけた唇 喋らせないよ“キス”
離したくない 俺のフィアンセ

出典: フィアンセ/作詞:HoneyWorks 作曲:HoneyWorks

上で引用した歌詞と、言葉が少し異なっていることがわかります。

この小さな言葉の変化が、まさに王子様の心の成長を表現している部分なのです。

自分も相手も大切にする思いやりの心

先ほど引用した2か所の歌詞について、より詳しく読み解いていきましょう。

まず注目してほしいのは、1行目の王子様の変化です。

1回目のメロディでは、「自分の気持ちを伝えたい」と必死な王子様の強気な様子がうかがえます。

なんといっても、相手の女性に「自分の告白を断ることはできない」と言い切っているくらいです。

それほどまでに愛した女性なのでしょうが、捉え方次第では威圧感さえ感じられます

しかし2回目のメロディでは、「自分に身をゆだねてほしい」と包み込むような優しさを見せているのです。

大切にしたい相手だからこそ上から力で圧倒するのではなく、相手に寄り添う気持ちが大切だ。

そう気が付いた、王子様の気持ちの変化が表れている部分です。

続いて注目すべきは4行目ですが、1回目も2回目も同じような意味を持った言葉で表現されています。

しかし読んでわかる通り、与える印象は大きく異なっています。

1回目は自分の気持ちだけを優先した、相手の女性に対する押しつけのような態度

2回目は相手のことも考えたうえで自分の気持ちを伝える、思いやりを持った態度

これも先ほどの1行目の歌詞と同じで、王子様が精神面で成長した様子がうかがえる部分です。

一途な王子様の恋の行方