悲しさから早くなる鼓動が曲の「テンポ」を作るなら全てを音楽にしようという歌詞

しかし、過去を振り返ってみると、本当に悲しいときこそ、心の奥底では声を枯らすほど叫んでいたのに、それに気づいてもいない人が多いと分析を加えます。

それは、「折れかけたその足に痛みを感じなければ」そのまま歩き続けてしまうように。

つまり、痛みには傷ついたことに気づかせて、守ってくれる役割があるのではないかと言っているのです。

この歌詞は痛みにさらなる痛みを加えて立ち上がろうとしていた最初の歌詞の過ちを正す意味もあるのでしょう。

だとしたら痛みも自分の味方なのだからもう怖いものはないということですね。

夢を押し潰されても諦めなければいつか...

今に駆け出しそうなその夢が 世界に押し潰されてしまったら
僕がアンプを持って向かうから 君は君の心を握ってて

その入り口にケーブルをさして ゲインをめいいっぱいまであげて
歪んだってそんなのかまわない 声にならない声を聞かしてよ

出典: One man live/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

もしもこの曲を聴いている「君」の夢が今に駆け出しそうなエネルギーを持っているにも関わらず世界に押しつぶされてしまったら。

「僕」がそんな「君」の声を世界中に伝えてやるから「君」はただ君の心を失わないように握っててという歌詞。

前の歌詞にも出て来た「世界」という言葉ですが、これには社会の常識とか、正義とか、そういった意味が込められていそうですね。

心の入り口に「ケーブルをさして」「アンプ」から出力した音は歪んでいても構わないから、「声にならない声」を大音量で世界に届けようと言っているのですね。

何回世間に潰されそうになった夢でも、夢である限りもっと発信していい、そんなエールを感じられる歌詞ですね。

君自身をのせたステージはライブであり人生そのもの

その鼓動はどんどん上がってく ラストに向けて曲は上がってく
走ったってそんなの構わない その全てが 今君の歌になる

このまんまるい地球を客席に 君は君自身をそのステージに
そこで掻き鳴らされるその音に 鳴り止むことのない拍手が響く

君は広い客席を見渡す 遠く後ろのほうに目を向ける
一番後ろで拍手を送るのは 地球を一周して見た 君だ

出典: One man live/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

ライブで演奏が走ってしまうように、自分の思いが先走ってしまうことなんて構わないという歌詞。

それも想いの強さの証でその全てが君の歌だと言っているのです。

「君」が人生をかけて演奏したそのステージには、きっと鳴り止むことのない拍手が響く。

そして、その一番後ろの観客は自分だという歌詞。

この歌詞が意味しているのは、人生の集大成でしょう。

悲しみも痛みも全て自分の一部として受け入れて、自分の夢や想いを発信し続けていくこと。

そんな人生にはきっと多くの人の賞賛が集まり、自分も満足することができるだろうということですね。

また、一番後ろは一周して見た自分ということは、世界中の人が歓声を送っているという風にも捉えられます。

この歌詞には悔いのない人生を送るために心に留めておくべき大切なことがたくさん詰まっている気がします。

「マイク」や「アンプ」などの比喩をうまく使って、人生をライブに例えて表現した素晴らしい歌詞でした。

「One man live」というタイトルの意味

そのまま読むとワンマンライブと、対バンのライブに対して、ソロアーティストやバンドが単体で行うライブのことに聞こえますね。

しかし、"live"を動詞の生きるという意味で捉えると、「One man live」は"一人の人間が生きている"という意味とも解釈できます。

自分の人生を力一杯謳歌するライブを歌ったこの歌詞にぴったりの曲名ですね。

おわりに


RADWIMPSの「One man live」の歌詞を解釈しましたが、いかがでしたか?

野田洋次郎さんらしい世界観で、力強いメッセージが込められた曲でしたね。

辛い時にも聴きたい一曲です。

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