凛として時雨【Perfake Perfect】歌詞を解釈！なぜ脳内が奴隷に？感情が迷宮入りする理由は

楽曲タイトルである「Perfake Perfect」。

聞き慣れない単語が入っていますが、一体どういう意味なのでしょうか。

辞書を開くとPerfectという単語には「完全な、完成させる」という意味があります。

しかしながらPerfakeという言葉はありません。

おそらくPerfectから作られた造語なのでしょう。

その意味をPerfectという単語をもとに推測します。

Perfectには「Per=完全に、fect=成せる」という成り立ちがあります。

それをPerfakeに当てはめると「Per=完全に、fake=偽物」となります。

つまり「完全な偽物、よくできた偽物」と捉えることができます。

ジャケット画像でもPerfakeとPerfectは、まるで水面に映る逆さ富士のように表されています。

このことから、タイトルは「真実と偽物は表裏一体」という意図を汲み取ることができます。

このPerfake Perfectは舞台「PHYCO-PASSサイコパスVV2」の主題歌として書き下ろされました。

サイコパスは、近未来の日本を舞台としたSF刑事物語です。

この世界では心理状態や性格など人間の見えない部分を指数として数値化しています。

そしてそれをもとに犯罪などを取り締まり、平和を維持しています。

数字によって厳しく管理されながらも安全が作り出される理想的な世界。

その裏にはかならず犠牲になるものや見えない意図があるものです。

この歌詞を解釈しながら舞台やアニメを見ると、また新たな視点で楽しむことができるでしょう。

Perfake PerfectのPVは、歌詞の世界観を感じられるものになっています。

メンバーがホログラフや実像で写り、そして周りにはデジタルノイズや数字が飛び交う。

作られた虚像の不完全さや実際に存在するものの対比をしっかりと表現しています。

この世界は、目に見えるもので群衆を洗脳しているという現状を表しています。

競技の順位や給与の金額だったりと、数字は目に見えてわかりやすいもの。

いつも脳を刺激して興奮させ、時には納得させてしまいます。

そして映し出されたものとは、メディアを表すのでしょう。

テレビや雑誌など視覚に訴えるメディアは刺激が強いため、それが現実だと人間は錯覚しやすいです。

そして作り出された流行などに、人は乗せられてしまいます。

そんなわかりやすいものを利用して群衆を洗脳している現実を訴えています。

都合の悪い部分を見ずに良いところばかり見ている人への皮肉がここにはあります。

薬は病気や怪我など治療に有用なものですが、体に悪い反応を起こす副作用は必ずあります。

それなのに薬は良いものだと信じ込み、薬を飲み続ける。

そして平等や順位のない世界を謳い、だれも傷付かないようにするルールにのる。

誰かと比べられ傷つくこともなく、病気になれば薬を飲めば癒やされる。

本来は薬の副作用のように痛みや挫折は必ずそこにあるはずなのに見えません。

これらは本当に幸せなのでしょうか？

まるでカゴの中で傷付かず痛みも苦しみもない理想の世界。

そして数字のように刺激的なものが与えられることで満足している。

最後の一行はそんな世界を幸せと思ってる人たちに対する皮肉です。