「Strat」は色んな意味がこもった曲
三浦風雅のメジャーデビュー曲
本楽曲「Start」は三浦風雅のメジャーデビューの第一シングルです。
これまで路上ライブやSNSの拡散など、現代のシンガーらしいプロモーションで名前を広げた彼。
しかしメジャー契約になるまでは事務所とのトラブルや方針の違いに悩まされるなど厳しい現実がありました。
ただそこにあるのは、彼の音楽に対するこだわりの姿勢が感じられるエピソードばかりです。
そんな彼のこれまでの経験、そしてこれからの意気込みが感じられる本楽曲。
まさに「Start」という名がふさわしい楽曲です。
さらに広大な自然の中、ドローン撮影などで壮大な演出を見せるMVも必見です。
ドラマ「ナイトドクター」のテーマソング
「Start」はドラマ「ナイトドクター」とのタイアップもかかっています。
このドラマは、どんな患者も受け入れる強い思いを持つ主人公が夜間救急で働く、ヒューマンドラマです。
そんな厳しい現場で、価値観や境遇の違う仲間たちと切磋琢磨し成長していきます。
その主人公の姿は、まるで三浦風雅自身のようです。
様々な境遇で苦しみながらもメジャーデビューを果たし、新しい世界で戦いを挑んできた彼。
そんな彼だからこそ、華やかな気持ちとは裏腹に現実に嘆き苦しむ人の心境を描く楽曲が響きます。
偶然とは思えないとてもよいタイアップです。
夢と不安
この道が正しいかもわからない
子供の頃に描き始めた 未来
理想と違う自分が 僕は怖かったんだ
焦りや不安に押しつぶされ 震える両手
ここにいる意味さえ わからなくなった
出典: Start/作詞:三浦風雅 作曲:田中隼人
子供の頃、将来の夢を描いたことはあると思います。
しかしいざその夢を実現しようとがんばると、思っていたのとは違う現実にぶつかります。
誰かのために歌うこと。
自分のやりたいスタイル。
売れる楽曲。
どれも本来自分が求めていたはず。
ただ売れなければ音楽で生きていけません。
ましてややりたいスタイルなんて不可能です。
でも売れるためには事務所が求める歌手となり自分を押し殺して歌うしかない。
やりたいことがあって進んでいたはずなのに、描いてた理想とかけ離れていく自分が滑稽に感じられます。
かといって悩んでいる間にも時間は過ぎていき、本当に実現できるのか?と不安とあせりが出ます。
現実の厳しさに悩むわけです。
そんなとき、果たしてここで頑張る意味はあるのだろうか?
このまま理想と違う自分になり、そのまま進んでいくことが怖いのです。
自分が決めた道
胸に手を当てて
問いかけ続けたんだ
何度転んだって
譲れはしないんだ
出典: Start/作詞:三浦風雅 作曲:田中隼人
事務所に入ることで得られる「売れるチャンス」も、自分の理想にとって正しいかわかりません。
それを最後に決断するのは自分です。
胸に手を当て「自分の正しい道はどんな失敗をしたって譲れない」ことを確認します。
これは自分が選んだ道です。
誰かがやれといったわけでもない、こうしろといわれたわけでもない。
たとえ事務所に入らずに失敗したとしても大丈夫。
そんな多少の失敗で悩んだ程度で諦めるような夢ではありません。
譲れない自分のやり方を貫いていくわけです。
事務所とのトラブルやオーディションの辞退など、様々な境遇をくぐってきた彼。
だからこそこの言葉には説得力があります。
高い目標でも必ず掴む
その夢は空高く、手の届かないところに
とめどない 心の音
誰のために 鳴らすのさ
it's just higher in this sky
独りじゃ進めない
出典: Start/作詞:三浦風雅 作曲:田中隼人
自分のやりたいこと。それは人の数だけたくさんあります。
彼の場合は歌ですし、ドラマでいえば人を助けることです。
しかし組織に所属すると目的が変わってきます。
すると見えなくなってくるのが、この想いは一体誰のためのものなのかということ。
本来それはファンのためであって、事務所のためではないはずです。
そこを貫くために自分のスタイルで表現していく。
しかしそれは非常に難しく、まるで高い空の中にあるような目標です。
一人でどれだけ頑張ってもつかめない、非常に厳しい現実です。