「草原の輝き」
アグネス・チャンの3枚目のシングル「草原の輝き」。
曲名から広い草原や不思議な世界を想像してしまいます。
しかしこの曲は実は待ち人を待ち続ける曲だというのはご存知でしょうか。
会いたい人に会えないのは寂しいものです。
この曲名も実は由来があります。
その理由はWikipediaから引用してご紹介しましょう。
同曲のタイトルは、エリア・カザン監督の1961年の映画『草原の輝き』に由来する。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/草原の輝き_(アグネス・チャンの曲)
曲名の由来となったアメリカの青春映画「草原の輝き」。
どんな映画なのか簡単に説明すると、高校生のカップルの物語です。
環境やすれ違いによって二人は結ばれない。
ですが歌詞の中に、ほんの少し寂しさを感じる部分もあります。
おとぎ話のような曲名と、切なさを感じる歌詞。
それでは気になる「草原の輝き」の歌詞を解釈していきましょう。
夢の世界で
穏やかな時間
い眠りしたのね いつか
小川のせせらぎ きいて
レンゲの花を まくらに
今 目がさめた
出典: 草原の輝き/作詞:安井かずみ 作曲:平尾昌晃
草花を見ると心が晴れやかになることはありませんか。
水の流れる音には心を穏やかにする効果もあります。
開放感ある草原、駆けまわったりして眠くなってしまう人も。
特に日差しの暖かな季節が眠ってしまいそうなほど心地いいものです。
歌詞にも季節を感じる箇所があります。
それは歌詞の3行目に書かれている花、レンゲの花とは春を告げる花なのです。
別名はレンゲ草と呼ばれていて、こちらの名前の方がピンとくる方もいるのではないでしょうか。
また花言葉には、心がやわらぐというものがあります。
穏やかな風を感じ、目が覚めると草の匂いを肺いっぱいに吸って。
そして寝ていた傍らには赤ピンクの小さい花がたくさんある。
そんな場所でお昼寝できたら心がやわらぎそうです。
また草原でお昼寝といえばおとぎ話でもよく聞くもの。
おとぎの世界に迷い込む入口なのかもしれません。
会いたい
恋しい気持が 夢で
逢わせてくれた あの人
君は元気かと 聞いた
手を振りながら
出典: 草原の輝き/作詞:安井かずみ 作曲:平尾昌晃
会いたくても会えない人を思うことはあります。
時に歌詞の2行目のようなことを体験した人もいるのではないでしょうか。
本当にそこに居るかのように話すこともあれば、夢だと分かることもあります。
夢だと分かっていてもいなくても、起きた時の落胆は少なからず思ってしまうもの。
ですが、夢の内容を鮮明に覚えていると惜しいという気持ちもあるでしょう。
相手と話せただけでも嬉しいと思うものですが、恋人だったり片思いの人なら抱きしめてほしい。
初恋の相手など、長く会えてない知り合いなら久しぶりに会えたことを夢の中でも喜んでしまうでしょう。
歌詞の3行目の部分は、まさに長く会えていない人との夢だと分かります。
相手はどんな顔で声をかけてくれたのでしょうか。
相手の身振りは分かりますが、表情が分からないのはやはり長く会えていないから。
相手がどんな顔で会ってくれたのでしょうか。
好きな場所へひっそりと行く
隠す涙
今 涙をかくして風の中
ひとりゆけば はるかな
私の好きな 草原
出典: 草原の輝き/作詞:安井かずみ 作曲:平尾昌晃
会えない人を思うと自然と涙がこぼれてしまうこともあります。
会えないことに納得していても、していなくても心は寂しく感じているのです。
そんな時、友達や家族と過ごすことでやすらぐこともあります。
しかしそれでも寂しさを埋めることはできないことも。
あえて一人で旅行することで気分を変えようとする人もいます。
好きな場所に行く際、ふとした時に寂しさや切なさを感じて涙が浮かぶ。
穏やかな時間の中で癒えるものはありますが、すぐに癒えるわけではありません。
涙は見なかった振りをして、自分の好きな場所に向かう。
その場所に泣き顔が似合わないと思うからです。
歌詞の中の草原には他にも何か思い入れがあるのかもしれません。
それはどんな思い入れなのか、歌詞を追っていきましょう。