探し物はいつも心の中にある

知らずに 遠くまで来た
野イチゴ捜して ホント
手かごに持ちきれなくて ポケットに入れた

出典: 草原の輝き/作詞:安井かずみ 作曲:平尾昌晃

探し物をしていると、いつもより距離を歩いたということはよくあります。

お店の中だけではなく、探し物を求めて遠いお店まで足を運ぶということも。

ふとした時、疲れたなぁと思ったら随分遠くまで来たなんて経験ありませんか。

目当てのものを見つけた喜びで帰る道は嬉しいものです。

逆に見つけられなかった時は、疲労感も倍に感じるなんてことも。

ですが、時間が経つと思い出となり笑い話にもなります。

ここの歌詞もそうした思い出を回想しているようです。

あんなことがあったなと1人で思い出して浸るのも悪くないでしょう。

歌詞の3行目のようにポケットにいっぱいしまってあるのです。

そしてポケットに入れたのは、思い出だけではないのかもしれません。

おとぎ話などの夢もまたポケットのなかにしまってあるのではないでしょうか。

待ち人を思う

あの人が 帰る時を
指おり数えて 待てば
いつのまにか 夕焼に
あたりは そまる

出典: 草原の輝き/作詞:安井かずみ 作曲:平尾昌晃

相手がいつ帰ってくるのか分かっているとその日がとても待ち遠しい。

早く会いたいと思えば思うほど、相手の事を考える時間も増えます。

歌詞を見ると、相手の帰りを考えているうちに日が暮れてる。

相手の事が頭の中でいっぱいになるほど、相手が好きなのです。

好きなことに時間を使っている時ほど、時間の流れが速く感じるもの。

思いに耽るほどに相手への気持ちが大きいのです。

歌詞を通して分かるのは、長い間待っているということ。

待っている時間のなか、相手に何を話そうか考えたり思い出に浸たっている。

夢で会えた時のように、話せることを夢見ながら待ち続けます。

でも、一番に思うのは「会いたい」でしょう。

そして会えた時の言葉を胸にしまっているのです。

風に運ぶ思い

好きな場所は同じ

ふと涙が出そうよ 風の中
こだまに呼ぶ 名前は
あなたの好きな 草原

出典: 草原の輝き/作詞:安井かずみ 作曲:平尾昌晃

遠くに行ってしまった相手を思い続けながら待っている。

その時間は気持ち次第では楽しい時間にもなります。

しかしずっと楽しい時間であり続けるのは難しいもの。

寂しさも積もっていってしまうものです。

その寂しさが歌詞の1行目に現れています。

長く会えていない相手の名前を風に乗せたら相手に届くかもしれない。

歌詞の2行目はこだまで聞こえた自分の声に気づいてほしいのでしょう。

相手もここに来るかもしれないという希望を持っているのです。

歌詞の3行目にある相手もこの場所が好きだから。

自分が好きだという草原も、相手もまた好きだからこそより思い入れもあったのです。

相手と会えるかもしれない、帰るかもしれない。

そう願いながら草原へ足を運んでいるのです。

おとぎの世界のようなハッピーエンドを迎えられるように

おとぎ話のような雰囲気

ここまで「草原の輝き」の歌詞を追って解釈してきました。

その中で思ったのが、草原で好きな人を思いながら待ち続けるというのは辛いものです。

それでも草原へ足を運んでいくのは、おとぎの世界のように感じられます。

現実的に考えて草原にそこまで足を運べることはまずありません。

好きな人を草原で待ち続けること自体でもまるでおとぎ話といえます。

寂しい気持ちを堪えながら帰りを待ち続けた先に、素敵なハッピーエンドが迎えられる。

まるでおとぎの世界のような恋心を歌っているみたいです。

または恋をした時点でおとぎの世界に迷い込んだのかもしれません。

とてもロマンチックな歌です。

まとめ

「草原の輝き」の歌詞解釈はいかがだったでしょうか?

おとぎ世界のような恋、またはおとぎ世界に迷い込んだ恋。

ハッピーエンドを迎えられたら、会えない寂しさで流れた涙も報われるというものです。

曲名の由来を考えるともしかすると結ばれない曲かもと思いました。

しかし歌詞を見るとやはり、ハッピーエンドの方がきっとこの曲には合います

おとぎ話のなかには残酷な話もありますが、この恋は違うでしょう。

アグネス・チャンの曲には他にも待つ恋の歌があります。

最後にもう一つの恋の歌をご紹介しましょう。

もう一つの恋の歌

小さいころ花占いをした経験のある方はいませんか?好きな子が自分の事を好きか嫌いかなど、野花で花占いで占った人もいるはず。しかし、アグネス・チャンは「ひなげしの花」で花占いをしています。何故なのでしょうか?独自に考察していきます!