【母】とはどんな曲?

20周年に発売された節目の楽曲

氷川きよし【母】歌詞の意味を解釈!呼んでしまう理由は?まっしぐらに突き進むぼくの心情について紐解くの画像

男性演歌歌手【氷川きよし】。

甘いルックスと圧倒的な歌唱力を兼ね備え、たくさんのファンを虜にしている大物歌手の1人です。

そんな彼が自身の20周年目である2020年2月4日に発売したシングルのリード曲が【】。

「Aタイプ」「Bタイプ」「Cタイプ」の3種類が発売されそれぞれ異なるカップリング曲が収録されました。

彼が20周年という節目に発売したこの楽曲に込めた想いとは一体何だったのでしょうか。

そして歌詞にも綴られている「ぼく」の心情も合わせて解釈していきたいと思います。

タイトルから溢れ出る想い

タイトルは【母】。

「母」という言葉から感じるのは、優しさや温かさ、そして安心感です。

自分のことを後回しにして、第1に我が子のことを想ってくれる偉大な存在。

【母】というシンプルな1文字だけのタイトルだからこそ、ストレートで歴然とした想いを感じるのです。

歌詞の内容を見る前から、この楽曲大切な母に対する強い想いを綴っていることが分かりました。

主人公がついつい母の名前を読んでしまう理由も踏まえながら、これから読み解いていきたいと思います。

親子の関係性がみえてくる

矛盾した歌詞が示す意味

離れていても そばにいてくれる

出典: 母/作詞:なかにし礼 作曲:杉本眞人

歌詞をそのまま受け取ると矛盾している歌詞に感じます。

しかしこの真意は違うのです。

昔は幼かった主人公も成長し、やがて親元を離れる時が訪れます。

一緒に過ごす時間も減り、会う回数すら激減してしまうでしょう。

それでも母と子供は繋がっているのです。

物理的には離れていても、精神的には常に一緒にいます。

それはお互いがお互いのことを想っているからなのです。

母は子供がちゃんと食べているか、うまくやっているかを心配します。

子供も親が元気でいるか、歳を取って弱っていないかを気にしているのです。

母の心の中には子供が、子供の心の中には母が必ず宿っているのだと気づかされます。

この歌詞から、親子の絆はたとえ離れ離れになっても途切れることはないのだと感じ取ることができました。

心が弱った時に支えてくれるのは

淋しくなると つい呼んでしまう
その人の名は・・・
母 ぼくの母さん

出典: 母/作詞:なかにし礼 作曲:杉本眞人

主人公も母の元を離れ、1人で生きています。

しかし人生には、1人では抱えきれないほどの不安や苦難が襲いかかってくることもあるのです。

嫌なことがあったり、辛いことがあった時、主人公の頭の中に真っ先に思い浮かぶのは母でした。

負の感情に支配されそうになっても、母の優しさや言葉、気づかいを思い出し、立ち上がることができたのです。

まるで母が側で励ましてくれているかのように。

辛いことがあるたびに、母の優しさに縋って生きてきたのです。

それは主人公の心の支えが母だったということではないでしょうか。

1人ではどうしようもできない時は誰かに頼ってしまうもの。

主人公にとってその存在が母であり、名前を呼ぶだけで少しだけ心が楽になるのだと伝わってきました。

気づくことができた母の存在

あきらめなければ 負けないと
励ましつづけてくれた人
ああ 母ありてこそ 母ありてこそ

出典: 母/作詞:なかにし礼 作曲:杉本眞人

主人公の夢をどのような時でも変わらずに応援してくれていたのは母だったようです。

いつでも味方でいてくれて、何かあった時はすぐに駆けつけてくれる。

今まで母に幾度となく救われてきたのです。

夢を目指す中で、経験した挫折やスランプ、そして数々の困難。

今の自分がいられるのは母のおかげであるのだと綴っているのです。

母がいたからこそ今の自分がいて、母がいなければ夢も叶わなかったかもしれません。

それほど主人公の中でも母の存在は大きく、かけがえのない存在だったのだとこの歌詞から感じ取れるのです。

主人公の願い