宇多田ヒカル「SAKURAドロップス」

2002年にリリースされた11thシングル

「SAKURAドロップス」は、2002年5月9日にリリースされた両A面シングル「SAKURAドロップス/Letters」に収録されています。

 両A面として母親にあてた手紙を想って作られた「Letters」が入っています。

オリコン週間チャート1位、2002年5月度の月間1位、そして2002年度の年間では6位にランクインしています。

総売り上げ数は200万枚を超えており、大ヒットとなりました。

「SAKURAドロップス」と語感が似ている「サクマドロップス」がこのシングルリリース後には売り上げが上がったといい、宇多田ヒカルの影響力を実感できますね。

3rdアルバム「DEEP RIVER」にも収録

宇多田ヒカル「SAKURAドロップス」の歌詞が知りたい!PV動画は?の画像

「SAKURAドロップス」は、2002年6月19日にリリースしたアルバムDEEP RIVER」の1曲目にも収録されています。

このアルバムや表題曲の「DEEP RIVER」は、1994年に毎日芸術賞を受賞した遠藤周作の「深い河」に宇多田ヒカルがインスピレーションを受けて作成されました。

「SAKURAドロップス」は、もともとこのアルバムの先行シングルとしてリリースされていたのです。

オリコン週間チャート1位、2002年7月度月間1位、2002年度年間1位とトリプルで1位を獲得しています。

「SAKURAドロップス」のPV動画

「樹下鳥獣図屏風」や「動植綵絵」を使用

「SAKURAドロップス」のPV伊藤若冲という近代日本の画家にインスパイアされて作ったもので、多種多様な動植物が描かれた鮮やかで華麗な「動植綵絵」や「樹下鳥獣図屏風」などが使われています。

伊藤若冲の「樹下鳥獣図屏風」の絵では、右隻にある白い象が有名ですよね。様々な動物たちが描かれているこの絵は、命の輝きを表現しているようです。

伊藤若冲は、10774個の小さな升目に色を塗りながら絵を描いていく特異な技法で「SAKURAドロップス」のPV中に四角い区切りがあるのは、これを意識したものなのですね。

宇多田ヒカル「SAKURAドロップス」の歌詞が知りたい!PV動画は?の画像

PV監督は紀里谷和明

このPVを作ったのは、紀里谷和明

「SAKURAドロップス」のほかにも宇多田ヒカルのPVをかなり手掛けています。

  • FINAL DISTANCE
  • traveling
  • COLORS
  • 誰かの願いが叶うころ
  • Be My Last
  • Passion
  • Keep Tryin'

中でも人気が高いのは、曲の世界をより深く表現し高く評価された「traveling」ですね。

興味があれば、ぜひ他の作品もチェックしてみてくださいね。

「SAKURAドロップス」の歌詞

失恋から始まる物語

恋をして 終わりを告げ
誓うことは これが最後のHeartbreak
桜さえ 風の中で 揺れて
やがて 花を咲かすよ

出典: SAKURAドロップス/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル

「SAKURAドロップス」の「ドロップス」は「落ちる」という意味になり、タイトルからも分かるように、これは桜が散る様子を歌っている曲ですね。

「桜」は、「咲く」と出会いや始まりなどを意味し、逆に「散る」と、別れや終わりを意味します。

人生の春とも言える「恋」を体験して、桜が満開に咲き誇ったけれど、別れが来てしまったことを表現しています。

「最後のHeartbreak(失恋)」を願うのではなく誓うということは、もうこれ以上恋はしないと心に決めたということですね。

新しい恋をしてしまえば、失恋してしまう可能性も増えてしまいます。つまり、今後恋をしないことで、これを最後にすると言っているのではないでしょうか。

宇多田ヒカル「SAKURAドロップス」の歌詞が知りたい!PV動画は?の画像

思い出してしまうリアルな日常