夢と恋を描いた9thシングル
原点の「路上」に立ち帰ったMVも注目
どこか夏らしい、爽やかなメロディが印象的な楽曲ですね。
MVでは、かつてあいみょんさんが活動されていた路上を中心に展開しています。
最初は白黒で、その後青空が大きく映るカラーに変わったり白黒に戻ったり。
これは何を意味しているのでしょうか。
そんなこの曲は、自分が目指している夢と甘酸っぱい恋模様を描いた歌詞です。
スケールの大きさは、タイトル通りの「空」を思わせるでしょう。
また、歌詞の考察についても見方が分かれているようです。
空の青さを知る人とはどんな人なのか、そこに恋愛はどう絡んで来るのか。
映画「空の青さを知る人よ」主題歌
「空の青さを知る人よ」は、全く同じタイトルのアニメ映画の主題歌です。
映画と主題歌のタイトルが同名って、日本の映画では結構珍しいことではないでしょうか?
歌詞と映画の内容が深くリンクしていることを予感させますね。
売れないミュージシャンの慎之介と彼の元恋人であるあかね、そして彼女の妹のあおいを中心にした物語です。
慎之介が姉妹の住む故郷に帰ってくる丁度その頃、13年前の慎之介(しんの)が現れるという不思議なお話。
二人の慎之介とあかねとあおいの四角関係は、ファンタジーのようでもありリアルもののようでもあります。
そこに全く同じタイトルの主題歌がどう世界観を彩るのか、非常に興味深いポイントです。
映画も一緒に観ておくと、より歌詞の奥深さが分かるかもしれませんね。
ここでは映画を知らなくても問題のない考察をしていきますので、安心してください。
いざ恋をしてみると
昔は好きじゃなかった筈なのに
全然好きじゃなかった
ホラー映画とキャラメル味のキス
全然好きになれなかった
それなのにね
今は悲鳴をあげながら
君の横顔を探している
出典: 空の青さを知る人よ/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
幼い頃、当時の主人公は大人の世界があまり好きではなかったようです。
大人の世界を代表するのが「ホラー映画」と「キャラメル味のキス」なのでしょう。
ドキドキハラハラな恐怖の物語や、甘いのにどこかほろ苦い恋愛。
もちろんこれは周りの大人やメディアや創作物による、その子供の勝手なイメージに過ぎません。
ですが、子供の頃はこの主人公のようにこれらから大人の世界を想像しませんでしたか?
その世界を好きになれればともかく、主人公はそうではありませんでした。
幼い主人公にとっては、まったく良さが分からなかったようです。
確かに、子供心では怖いのも苦いのも嫌でしょうね。
しかし大きくなった今、主人公は抵抗を感じていた筈の恋をしています。
相手を好きになる自分に恐怖を感じながら、その甘苦さに夢中になる。
昔は好きになれなかった大人の世界にどっぷりとハマっているのです。
時間がそうさせたのか、それとも好きな人との出会いがそうさせたのか。
主人公は自分の変化を不思議がっています。
恋のパワー
空虚な心の落とし穴
暗すぎてなにも見えない
根拠なんて一つもないのにさ
身体が走り出してく
出典: 空の青さを知る人よ/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
好きな人に夢中になっている間に、思わぬ落とし穴が。
恋愛すると、周りが見えなくなってしまうのでしょうね。
好きな人が自分のそばから離れていった時の心情を表しているのかもしれません。
または、恋愛に夢中になるあまり自分の人生が大変なことになってしまったのでしょうか。
まるで目の前が真っ暗になる心地でしょう。
真っ暗なら、大抵怖くて足がすくむはずです。
好きな人が自分のもとに戻ってくれるかは定かではありません。
絶体絶命の危機から這い上がれるとも限らないでしょう。
それなのに走り出せてしまうのは、好きな人の存在があるからです。
好きな人がいれば、どんな困難でも乗り越えるパワーがみなぎってきます。