この日の課題は「夏の海と江ノ電」という、なんとも夏らしいテーマでした。
横尾さんはメンバーに向けて「サングラス 外して対す 海の青」と詠みました。
この句で78点、2位を獲得。
辛口で有名な夏井いつき先生からは、「『対す』によってしっかり句を切ったこと、そのことで海の青へ場面が切り替わったこと」と1つ目の評価があがります。
さらに「サングラスを通して見た海の青と、サングラスを外して見た海の青の違い」についても評価されたのです。
黄葉の京都 南禅寺(2015年11月26日)
紅葉シーズンの秋の京都、南禅寺の写真がテーマとなりました。
「紅葉散る 京都は冷たき 雨の中」と詠んだ横尾さん、実はこの回から特待生となったのです。
昇格するために季語辞典や俳句の作り方、日本語関連書籍を5~6冊読んだそうですよ。
夏井先生からは「色彩と動きがある句、皮膚の触感まであるうえに光景が見えてくる」と評価を受けています。
千葉県房総半島 菜の花列車(2016年2月25日)
房総半島と言えば菜の花という人も多いでしょう。そこへ走ってくる菜の花列車がテーマでした。
「春愁の 言わで別れし 日の記憶」と詠んだ横尾さん、勉強した成果が認められ、ワンランクアップしました。
東京駅と虹(2016年6月9日)
東京駅の晴れ渡る空にかかる虹がテーマ、「時間止まる 人と駅舎の 上に虹」と横尾さんは詠みます。
シンプルな情景を切り取った句、聴覚の仕掛けが施されているということから3級へ昇格しました。
七月七日 七夕(2016年7月7日)
七夕の情景から、近くのお寺のお祭りについて横尾さんは句を詠みます。
「許されて 寺の笹切る 星祭」、この句はいただいた笹を大切にし、命を大切にすることも教えてもらったという意味だそうです。
夏井先生からは「読むほどに味が出る。余白が十分にある」と評価、2級へ昇格します。
秋の空(2016年9月1日)
「鰯雲 蹴散らし一機 普天間に」と、鰯雲を見て詠んだ横尾さん「空だけの写真からここまで考え、さらに普天間という情報が機能性を持つ」という評価を受けます。
見事1級へ昇格し、名人への階段を着実に昇っていったのです。
江ノ電と桜(2017年3月16日)
「行け行けど 迷路のごとき 花の路」、特待生1級に昇格後、2度現状維持を言い渡された横尾さん、この句で勝負に出ました。
両サイドを花に囲まれた道が多い江ノ電を、迷路の中に迷い込んだようだと詠ったそうです。
夏井先生が挙げるポイントは、「桜」ではなく「花」にすることで成功しているかどうかということでした。
隣に座っている名人・梅沢富美男さんからは「見事」という評価を受けました。
一方の夏井先生からは「季語を理解している」という評価が!
というのも花というのは日本の自然美を現す三大季語、音の数ではなく特性を踏まえて使うことが大切なのだそうです。
結果は見事名人昇格!名人初段を獲得したのです。しかもこれはジャニーズ初の快挙、本人からは「歌は歌えないけど俳句は詠える」というコメントが飛び出しました。