くるり【春風】歌詞の意味を徹底考察！花の名前が象徴するものとは？儚い情景に描かれた想いを紐解く...

シロツメ草の花言葉は「約束」と「わたしを思って」のふたつです。

女性からの思いが込められた花言葉になります。

語り手の僕は途中でシロツメ草という名前を忘れてしまいました。

このとき「約束」も「わたしを思って」という言葉も忘れられてしまったのです。

そうなると最後のラインであなたを必死に探している僕の姿という解釈が分かりやすくなるでしょう。

僕は確固たる幸せをあなたに約束していました。

あなたは僕に「わたしを思って」と願っています。

しかし僕はその「約束」やその思いごと忘れてあなたを抱きました。

あなたはそこに僕の不実を見てどこかへと消え去った可能性も捨てきれません。

これはあえて深く解釈すると浮かび上がるドラマです。

暖かな陽射しの中での楽しい思い出だけを見ていたい人は素直な解釈を信じてください。

いずれにしてもあなたの居場所はいまどこにあるのでしょうか。

花の名前ひとつひとつに意味というものがあります。

言葉をたくさん覚えても意味を失念してはいけません。

大事な物事の内奥に秘めるものを掴み損ねてしまうのです。

もちろんこれは深く読みし過ぎかもしれません。

穏やかな「春風」の情景そのままに幸せなカップルの姿を「約束」することだってできます。

しかし「春風」が雨さえ呼び込むものにこだわると哀しいシーンが浮かんでしまいます。

岸田繁は慎重にふたとおりの解釈の可能性を残してくれました。

「春風」に何を見るかによって解釈に幅ができるように配慮しています。

儚さを伝える春というものが呼び起こしたマジックです。

そこにはどこまでも言葉とその対象の内奥の秘密にこだわるアーティストの姿だけが凛としています。

いずれの解釈をしても春の儚い情景を上品に描いてくれました。

くるりの忘れがたい名曲です。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

OTOKAKEにはくるりの関連記事があります。

中でもとても奇妙なMVが話題になったインスト曲の記事をご紹介しましょう。

「Tokyo OP」

タイトルそのままに東京オリンピックがテーマです。

しかし歌詞のないインストですからその意図は動画に頼るしかないでしょう。

その上でくるりはめちゃくちゃカオスな世界観を提示しました。

解釈不能なMVですがとても癖になるものです。

楽曲もカッコいいものですのでぜひご覧ください。

記事の中でMVへのリンクを貼っています。