「ピンクスパイダー」について
オリジナルの「ピンクスパイダー」
「ピンクスパイダー」は、「hide with spread beaver」の大ヒットシングルで1998年に発売されました。
オリコンチャート最高位は1位、hideさんの楽曲で唯一の売り上げ枚数100枚を突破したシングルです。
きっと、天国で喜んでいたのではないでしょうか。
「ROCKET DIVE」、「ピンクスパイダー」、「ever free」は、3部作として繋がっています。
Hideさん本人によると、
「ROCKET DIVE」=「失敗を恐れずにどんどん世界へ飛び出して行こう」
「ピンクスパイダー」=「でも世の中はそんなに甘くはない」
「ever free」=「それでも人生は何度だってやり直せる、可能性を信じて生きて行こう」
というメッセージが込められているそうです。
「ピンクスパイダー」をRIZEがカバー
「RIZE」がカバーした「ピンクスパイダー」は2006年に発売されました。
オリコンチャート最高位は8位でした、このシングルに合わせてオリジナルの「ピンクスパイダー」もマキシシングル化、再発売されました。
また、ライブでもよく演奏しています。
「ピンクスパイダー」は数々のアーティストがカバーしていますが、この「RIZE」のカバーは他を寄せ付けない格好良さがありますよね。
本家公認でカバー?!
オリジナルと同一の制作チーム
このMVは本家「hide with spread beaver」のMVを監督した、丹修一さんが監督しています。
ダークな雰囲気も原曲に近い感じがするのはその成果もしれないですね。
丹さんは、原曲のMVで「SPACE SHOWER MUSIC AWARS」の「BEST VIDEO OF THE YEAR」を獲得しています。
それだけでなく、「RIZE」版「ピンクスパイダー」のプロデュースと編曲にはI.N.Aさんが携わっています。
音楽も、MVも原曲と同じ布陣で制作されたのですから、これはもう本家公認のカバーといってよいでしょう。
JESSEのコメント
JESSEさんは、なぜ「RIZE」がピンクスパイダーをカバーしているのかについて話したことがありました。以下の通りです。
「俺らもただのバンドキッズで、洋楽ばっか聞いていた中、邦楽も聞いて、日本ってかっこいいバンドがいっぱいいるなって本当に思えて。」
「いい曲っていうのは、10年後20年後30年後、絶対残ってくと思う。だから10年前の曲だけど、今聞いても、今hideさんのことを全然知らない奴が聞いてもカッケーじゃん、この曲って。」
「『RIZEじゃなくて、hideさんかっこいいんだぜ』って、それをやっと言えた気がする。hideさん、こんなにかっこいい人がいて、本当、誇りに思うぜ。」
hideさんに対する、強力なリスペクトありきで演奏し続けているのでしょう。
また、JESSEさんの熱意があまりにも強かった為に、I.N.Aさんや丹さんが動いたという背景があったとしてもおかしくは無いはずです。
いい曲はずっと残り続けるというのも共感できます。
歌詞の意味
「ピンクスパイダー」は、「飛び出した世の中はそんなに甘くはない」という「人生における、失敗や挫折」を歌っています。
特に印象的な歌詞に注目したいと思います。
君は 空が四角いと思っていた
「これが全て どうせこんなもんだろう?」
出典: ピンクスパイダー/作詞:hide 作曲: hide
毎日同じことを繰り返していると、退屈な日常に飽き飽きしてしまいますよね。
凝り固まって視野が狭くなっているのを、「空が四角いと思っていた」という言い回しにしているのがユーモラスですね。
実に的を得ていると思います。
「どうせこんなもんだろう?」と投げやりにもなりたくなります。
極楽鳥が珍しく話しかけた
「蝶の羽をいただいて こっち来いよ」
「向こうでは 思い通りさ」
出典: ピンクスパイダー/作詞:hide 作曲: hide
そこへ、極楽鳥が現れます。
なかなか話しかけてくれない極楽鳥は、憧れの存在のようなものでしょうか。
「俺みたいに自由に空を飛びたいのなら、蝶の羽をもらっちゃえば?こっちは楽しいぜ。」と、うまい話をもちかけます。
これもありそうな話ですね。
傷つけたのは 憎いからじゃない
僕には羽が無く
あの空が 高すぎたから Ah
出典: ピンクスパイダー/作詞:hide 作曲: hide