「Beautiful Days」のMV、傑作っすね。
冒頭、熟睡してる主人公が部屋に入ってきた女に水をぶっかけられます。
「一体何があったの!?」MVを見ていくうち、次第にその謎が明らかになっていきます。
アナログ・フィルムに撮影された映画の「逆回し」を思わせる映像手法。
(アナログテープの高速逆回転っぽさを演出するため、わざわざ音のピッチまで高くなってます。)
TVドラマの「木更津キャッツアイ」、ゲームでは「Steins Gate」なんかで、非っ常に効果的に使われていた演出です。
見る者を一気にひきつける見事な手法ですよね!(「力技」ともいう。)
若干ネタバレかも知れませんが、まあ「事件」っつっても「真相」は思わず笑ってしまうような出来事なのでご安心を。
でもやっぱり本人にとっては大事件。そして本当のラストには、少しだけホロリとしてしまいます。
歌詞にこめられたメッセージ
ズルく生きるやりかたも情緒なしじゃ下品だろ
ダメな自分に酔うのも 愛されるためのスパイスさ
逃げ出したくなったなら たまには逃げ出せばいい
誰かに期待されてた レールからもハズれて行け
出典: Beautiful Days/作詞:オカモトショウ 作曲:オカモトショウ、オカモトコウキ
私、冒頭のこの一行にガツン!と頭を叩かれた気がしました。
ズルく生きてるヤツといえば、あなたはどんな人を思い浮かべるでしょうか?
合法じゃない事をしてのさばってるヤツ、いつの時代でもいます。
でもそいつ内のルールでは、生きていく為に仕方なくやってる事かも知れない。
自分の信じる物に対しては真面目だったり、勤勉だったり、時には求道的だったりもするかも知れない。
あんたが法で裁かれないんだったら、自分に言える事は何もない。
だけどそんなあんたでも守らなきゃいけない、最低限のものがあるだろ。
オカモトショウさんは、そんなものを「情緒」ということばで表現しているのかも知れません。
バラ売りの愛にまとまった不幸
幸せがなにか誰も知らない
昨日の記憶さえ持たぬ
この世はとても美しい
出典: Beautiful Days/作詞:オカモトショウ 作曲:オカモトショウ、オカモトコウキ
ブリッジ部分以外の歌詞はたったこれだけです。シンプルにして必要充分。
嬉しい事、悲しい事、笑ってしまうようなしょうもない事。全部ひっくるめて日常って素晴らしい。人生は美しい。
これが「Beautiful Days」の意味であり、先のMVのテーマでもあると感じます。
単純に、こんな人生讃歌とも言える曲を送ってくれたこと。
そしてこれは偶然かも知れないけど…蛇足かも知れないけど。
「銀魂」が最終章に突入する、非常に大事な時期のOP曲となった(あとで詳しく説明します)、この客を作ってくれたバンドに感謝です。
(スイマセン、OKAMOTO'Sのファンだけど「銀魂」を知らない、という人はここで読むの止めてもらっていいです。)
銀魂2015年10月期OP曲
「銀魂」について一応おさらいしときます
今年2018年、週刊少年ジャンプでの連載開始から14年目に突入した超大作「銀魂」。今さら説明不要ですね。
TVアニメも2006年に放送を開始して(何度かの休止期間をはさみ)、今年12年目となりました。
本稿執筆時の2018年5月は放送休止期間ですが、既に7月から新シリーズの放送が決定しています。
さてこのシングル、ジャケットが土方と総悟の書き下ろしイラストなら、収録曲も、全5曲とも「Beautiful Days」のバージョン違い。
銀魂ファンに特化した内容となっています。
佳境に突入するストーリーのOP曲
「銀魂」の作者・空知先生が原作単行本内に次のようにコメントしておられます。
「作者本人としては将軍暗殺編の辺り(TVアニメでいえばちょうど2015年10月期に当たる)から、最終章に突入したつもりで描いていた」との事。
それまでシリアスなストーリー展開はあれど、基本的にいつもハッピーエンドであり、ギャグエンターテインメントであり続けた「銀魂」。
それがこのシリーズでは初めて、悲しく喪失感に包まれて幕を閉じます。
ファンの間では「Beautiful Daysはいい曲だけど、曲の明るい雰囲気が将軍暗殺編には合っていなかった」という意見もあったようです。
正直私も少し、同じように感じていましたがしかし…
先に述べたように、この曲は悲しい出来事、嫌な思い出も含めた人生讃歌だった筈。
そう考えると、将軍が残された人々に託した想い(あっネタバレ)と「素晴らしい人生」という歌詞が見事にシンクロして聴こえてくるのです。
↓将軍暗殺編~さらば新選組編期の原作本。個人的に好きなキャラ2トップの近藤と桂が活躍する「さらば新選組編」が燃える!
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