限りある命をどのように使うべきか。

それを考えることは、きっと生きていくうえでとても大切なことなのでしょう。

自分が何歳まで生きられるかなんて分からない。

それでも人は、最後の日まで夢を見ることができるはずです。

自然の美しさと脅威

伝えられた海の碧さがある
受け継いだ樹々の碧さも知ってる
からみあう誕生と破壊と理想
小さき僕は ただ身を委ね続ける

出典: 群青 ~ultramarine~/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治

歌詞のなかで使われている「碧」という字には、輝きや宝石といった意味が含まれています。

またタイトルである「群青」は希少で美しい青色のこと。

普段はつい悲しい出来事にばかり気を取られてしまうけれど、世界には美しいものがたくさんある。

そんな意味を込めて歌詞に「碧」という字を使ったり、タイトルを「群青」にしたりしたのかもしれません。

美しい海。美しい森林。

しかしその美しい自然が、災害をもたらすこともあります。

自然が持つ莫大なエネルギーは、人がコントロールできるものではありません。

それを表現するために、「小さき僕」と歌われているのでしょう。

今日を全力で生きる

それでも 明日を それでも 信じたい
この願いは許されるの
それでも 明日に それでも 生きてたい
この祈りは救われるの

出典: 群青 ~ultramarine~/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治

自然に比べれば、人間の力なんて些細なもの。

地震や津波、台風...。人間にとって脅威となる自然災害をあげだしたら切りがありません。

明日も今日と変わらない1日が待っているなんて、誰にも保障できない。

しかしだからといって、それが生きるのをやめる理由にはならないでしょう。

明日、大地震がくるかもしれない。

明日、土砂崩れに巻きこまれるかもしれない。

それでも未来は続くと信じ、10年後や20年後の世界に何度でも夢を見るでしょう。

あとどのくらい生きられるのかなんて分からないけれど、命がある限り今日という日を全力で生きていく。

今を大切にすることが、命を大切にするということなのかもしれませんね。

この世界に住む1人1人に向けて...

この曲は世界に向けた歌というよりも、この世界に住む1人1人に向けた歌といった方が良いでしょう。

世界を変えようとするのではなく、まずは自分を変えてみる。

それが答えのない問いと向きあうための、第一歩なのかもしれませんね。

幸せを分け合おう

この地球の涙 どこまでも碧くて
この地球の詩 あなたとともに
つないでいけるなら

出典: 群青 ~ultramarine~/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治

「地球の涙」とは、海のことでしょうか?雨と捉えることもできそうですね。

「地球の詩」は風の音。または、人々の笑い声かもしれません。

そういった美しいもの、守りたいものを未来に繋げていこう。

この世界には確かに悲しい出来事がたくさんあります。

人に傷付けられないように生きることも、人を傷付けないように生きることも、どちらもきっと不可能です。

しかしそれを嘆いているばかりでは、せっかくの人生がもったいないと思いませんか?

人の命は皆、奇跡の結晶です。

この世界の1人1人が尊い存在であり、愛される資格を持っている。

世界から悲しみをなくすことはできません。

だからこそ、楽しいことや嬉しいことは、みんなで分け合っていきたいですね。

「愛」について歌っている

いま以上 あなたを これ以上 愛したい
この願いは許されるの
いま以上 あなたに 愛されたい
この祈りは救われるの

出典: 群青 ~ultramarine~/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治

この先もずっと未来が続いていくと信じている。

だから、未来では今よりももっとあなたを愛していたいし、あなたに愛されていたい。

この曲のテーマはきっと、世界平和などという大きなものではなく、誰もが持っている「愛」についてなのでしょう。

悲しんでいる人、喜んでいる人、傷付いている人、戦っている人。

すべての人の心に「愛」があります。

違う人間である私たちが共通して持っている「愛」。

生きるとはすなわち、誰かを愛し、愛されることなのかもしれませんね。

最後に