「思い出すのはまだ痛みを知らなかった頃の自分

このまま何もかも変わらないと信じていたんだ

身近な人の死を経験をしたことがある人ほど、ここのフレーズは心に来るものがあると思います。

生きているときにもっとやってあげられることがあったんじゃないか?

そんな自問自答がぐるぐるとずっと頭の中に渦巻いているのです。

しかし、いくら考えても答えはでません。

気づいたときにはもう遅いのです。

大切な人を失ってしまった喪失感。

失ったときはどうしていいか分からない感情も吐き出し、消化しなければ前へは進めません。

この曲を通じてアダム・レヴィーンは自分の気持ちをストレートに吐き出し、自分の気持ちを整理しようとしているのかもしれません。

今日は寒い、でも冬だからじゃない

Now my heart feel like December when somebody say your name
‘Cause I can’t reach out to call you,but I know I will one day,yeah

出典: Memories/作詞:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin 作曲:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin

今は誰かが君の名前を言うと俺の心は12月のように冷えきってしまう

だって俺はもう君に電話さえできない。でもいつかはできるはずだ。」

名前を聞くだけで楽しかった、苦しかった思い出がフラッシュバックしていきます。

あの時のことについてまだ謝っていない。

あの日のことをちゃんと感謝していない。

いま思えば伝えていないことばかりです。

しかし、電話をしようとしても彼はもういません。

でもいつかは、その言葉を伝えられると信じるしかないのです。

それはこの歌が天国まで届いたときでしょうか?

それとも自分も友達の元へ行ったときなのでしょうか?

今はまだ分かりません。

いつかは死と向き合わないといけない

Everybody hurts sometimes
Everybody hurts someday,aye aye

出典: Memories/作詞:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin 作曲:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin

「みんないつかは傷つくんだ

みんないつの日か傷つくんだ

誰しもいつかは死別を経験します。

それは特別なことではなく、誰の身にもやってくるのです。

自分の両親だって、会社で働いているサラリーマンだって誰かの死を経験しています。

「それでもみんな普通に振舞っているじゃないか」

そうやって自分を鼓舞していきます。

いつかは亡くなった人に対して向き合わないといけないのです。

But everything gon’ be alright,
go and raise a glass and say, aye

出典: Memories/作詞:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin 作曲:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin

でもいつかは全部大丈夫になるんだろうな

さあ、グラスを掲げてこう言うぞ」

今は到底受け入れることのできない親友の死に、正面から向き合おうとしています。

いつの日か君の名前を出しても、楽しく話せる日が来るだろうと信じているからです。

自分の心に嘘をついても、笑顔を作ろうとする姿が目に浮かびます。

Here’s to the ones that we got
Cheers to the wish you were here,but you’re not

出典: Memories/作詞:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin 作曲:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin

「俺たちの思い出に乾杯

君はいないけど、君が来てくれることを願って乾杯」

曲の序盤と同じ歌詞ですが、こちらはかなり前向きになっていることが分かります。

Cheers~のフレーズも序盤では親友のいない世界を悲しむ様子でした。

しかし、ここでは自分たちをこれから見守っていてほしいといった意味に取れます。

もちろん悲しみは消えません。

ただここでは少しずつ自分の気持ちを整理し、大切な人の死と向き合う用意ができた心情の変化が垣間見れるのです。

君がいなくても僕は歩いていこう

後悔が湧き上がってくる

There’s a time that I remember,when I never felt so lost
When I felt that all the hatred was too powerful to stop

出典: Memories/作詞:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin 作曲:Adam Levine、Michael Pollack、Jonathan Bellion、Jordan Johnson、Stefan Johnson、Vincent Ford、Jacob Kasher Hindlin

「思い出すのは喪失感を感じてなかった頃の自分。

憎しみが抑えきれなくなるのを感じたんだ」

大事なものほど失ったときに、それが自分を構成する大事なピースであったことに気づきます。

それは愛する人であったり、自分の家族であったり、もしくはペットかもしれません。

なぜあのとき自分は冷たい態度をとってしまったのか。

なぜ一緒にいる時間をもっと大事に使わなかったのか。

昔の自分の考えの至らなさにイライラしているのが伝わってきます。

君の灯をつないでいこう