【悲しいほど貴方が好き】とはどんな曲?
名探偵コナンの主題歌
【坂井泉水】がボーカルを務める音楽ユニット【ZARD】。
彼女たちといえば「名探偵コナン」を連想する人も多いでしょう。
そして【悲しいほど貴方が好き】も同アニメの放送10周年記念のエンディングテーマに起用されました。
この楽曲は2006年3月8日に発売された41枚目のシングル「悲しいほど貴方が好き/カラッといこう!」に収録。
両A面のもう1曲「カラッといこう!」も「めざましどようび」の1〜3月のテーマソングに起用されています。
タイトルから分かること
タイトルは【悲しいほど貴方が好き】。
ここから伝わるのは好きすぎるが故に湧き起こる悲しい感情があるということです。
好きという言葉からはなかなか悲しいという言葉は連想されません。
しかしこの楽曲では好きの気持ちが募っていくと、時に悲しい想いをするのだと気づくことができます。
そしてこの「悲しい」という表現はネガティブな意味ではなくポジティブな「悲しい」を表しているのです。
悲しいという薄皮の中にはポジティブな言葉の「好意」という感情がたくさん詰まっています。
相手のことを想うからこそ感じる悲しいという感情。
なぜ主人公はこの恋路を悲しいと歌うのか。
主人公の心と彼との関係性も意識しながら、歌詞の意味を読み解いていきたいと思います。
主人公の頭の中
気がついたら 恋しかった
出典: 悲しいほど貴方が好き/作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果
主人公が何気ない毎日を過ごしている時に、ふと頭の中によぎるのは彼のことです。
何かをしていても気がつくと彼のことを想ってしまっています。
主人公は彼に心酔しているのでしょう。
「今何してるのかな?」「メッセージ送ってみようかな」「早く会いたいな」。
頭の中は彼に関することで埋め尽くされているのです。
人を好きになるということは、自分と同じくらいかそれ以上に大切な存在になるということ。
大切な人が何をして、どこにいるのかは気になってしまうものなのです。
自分の中では、世界でたった1人の好きな人でかけがえのない存在。
好きという感情が大きければ大きいほど、自分ではなく、その人中心の思考になっていくのです。
彼のことを好きすぎるが故の想い
悲しいニュースを聞くと想像してしまうのは
悲しい出来事(ニュース) あふれる街で
貴方の声が聴けない日は
私の すべてが止まる
出典: 悲しいほど貴方が好き/作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果
不意に耳に入ってきた不幸なニュース。
どこかの誰かが亡くなってしまったり、事故に合ってしまったりと、世の中には悲しいニュースが多いのです。
主人公は悲しいニュースを聞いて考えてしまうことがあります。
それはもしこの悲しい不幸なニュースの当人が大切な彼だったら。
大切な存在の安否は常に気になるものです。
たくさんの悲しい出来事を聞くたびに、主人公は彼の安否が気になってしまっています。
そしてもしそのような時に、彼と連絡をとることができなかったら。
心配すぎるが故に悪い想像をしてしまい、焦燥感に襲われてしまうのです。
大切な存在だからこそ
今まで近くにいた存在だからこそ、もしもいなくなってしまったらと考えると心は落ち着きません。
毎回杞憂に終わってしまう心配ですが、それでも悲しい出来事のたびに考えてしまうのです。
主人公は彼のことを1番に考えているのでしょう。
もし彼の身に何かが起きてしまったら、もし彼が事件に巻き込まれてしまったら。
数多くの嫌な映像が頭の中で流れ続けてしまうのです。
この歌詞からは主人公の母性にも似た優しい愛を感じ取ることができます。
我が子を想う気持ちのように、好きな人のことを想っているのです。
主人公は彼のことが血の繋がった家族のように心配で、大切に想っていることが伝わってきました。