「けど、どこまで遠くに進んだって

俺はまだここにいる、スタート地点に立ったままなんだ」

成し遂げきれてはいないもの

QUEEN【Innuendo】歌詞を和訳&意味解釈!何に挑戦し続ける?最期に伝えたい思いを紐解くの画像

どんなに成功しても、先に進んだことにはならない。

自分自身で生きることができない限りは。

若いながらも、彼らはそれを理解していたのでしょう。

そしてそれは、のちの彼らでも成し遂げきってはいないことでした。

そう、若い頃には予想だにしなかったであろうほど「ビッグ」になった彼らでも、です。

彼らを動かすもの

悲しみは、常に

Through the sorrow all through our splendour
Don't take offence at my innuendo

出典: Innuendo/作詞:Freddie Mercury,Brian May,Roger Taylor,John Deacon 作曲:Freddie Mercury,Brian May,Roger Taylor,John Deacon

「輝ける日々の中でも、悲しみはずっと離れなかった

皮肉だろ、気を悪くしないでくれよ」

この「悲しみ」が何なのか、具体的には語られていません。

けれどここまでの言葉によれば、自由に自分の人生を生きることへの障壁ととって良いでしょう。

それでも、挑み続ける

歳を重ね、人生という道を歩んできても、成し遂げきれていない。

けれど、だからこそ彼らは歌い上げます。

We'll just keep on trying
We'll just keep on trying
Till the end of time
Till the end of time
Till the end of time

出典: Innuendo/作詞:Freddie Mercury,Brian May,Roger Taylor,John Deacon 作曲:Freddie Mercury,Brian May,Roger Taylor,John Deacon

「俺らは挑み続ける

挑み続けるさ

最後まで

最後の最後まで

最期の時が来るまで」

最後の時が来るまで

ここまで人生を歩んできた彼らは、ぼんやりと感じているのでしょう。

もしかしたら、最後の時まで挑んだとしても、悲しみは消え去らないかもしれないと。

けれど、それでも挑み続ける。

自分自身の人生を生きることを諦めない

そう自分に言い聞かせ、高らかに宣言しているのです。

バンドという"人生"を

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その姿勢はどこか、彼ら自身の姿勢にも重なります。

病状が悪化していく中でもレコーディングやMV撮影に臨み続けたフレディ。

最後になりそうだからと総括をするのではなく、新たな音楽性の曲や実験的な試みをし続けたバンド

その姿勢は、ゴールに向けての作業をしているというより、今後も走り続けていくかのように見えます。

つまり、「生きる」ことを止めない

最後の最後が来るまで、生き続ける。

それこそが、彼らが挑んでいたことそのものなのでしょう。

挑戦、その結果は