宇多田ヒカル「Prisoner of Love」

2008年にリリースされた21stシングル

Prisoner Of Love(CD+DVD)
宇多田ヒカル
EMI Records Japan

「Prisoner of Love」は、2008年5月21日に21stシングルとしてリリースされました。先行してデジタルダウンロードでもリリースしていたこの楽曲は、2008年7月3日時点で290万ダウンロードを突破し、大ヒットとなりました。

オリコン週間ランキング2位。また、着うたのセールスチャートの4月度でも第2位を記録し、若者たちに広く受け入れられたことが分かります。

シングルには「Prisoner of Love」のMVが収録されたDVDと、オールカラーの8Pブックレットがついています。

5thアルバム「HEART STATION」にも収録

HEART STATION
宇多田ヒカル
EMI Records Japan

「Prisoner of Love」は2008年3月19日にリリースされた「HEART STATION」の9曲目に収録されています。

 このアルバムが発売されたのはデビュー10年目であり、内面に向かった楽曲が多かった10代の頃よりも、心のアウトプットが感じられる作品です。

収録曲にはNHK「みんなのうた」で注目された「ぼくはくま」や、TBS系ドラマ「花より男子2」のイメージソング「Flaver of Love」のバラードバージョンも収録されています。

2002年以来6年ぶりのテレビドラマ主題歌を担当

フジテレビ系ドラマ「ラスト・フレンズ」の主題歌

2008年4月から放送した長澤まさみ主演の「ラスト・フレンズ」。他にも、瑛太や水川あさみ、錦戸亮、上野樹里など若手人気俳優陣が集結しました。

ドラマは現代人が抱えているシリアスな問題を描き、重いテーマの中にも一生懸命に生きていくリアルな若者の姿を映し出しています。

難しい問題を濁すことなく映像化したことで、第57回ドラマアカデミー賞において、作品賞・助演男優賞などを含め6冠を達成しました。

恋愛の曲からもう少し意味を広げた歌詞

「Prisoner of Love」はもともとセカンドアルバムに収録するために英語の歌詞にと考えていたそうですが、「日本語でやりたい」と思い直し制作されたそうです。

また、恋愛の曲として考えていた歌詞も、ドラマのタイアップの関係でもう少し広がりのある歌詞に変更したと語っています。

歌詞はファミリーレストランで3~4時間ほどで書きあげたらしく、その才能に脱帽ですね。

「Prisoner of Love」のMV

楽曲の制作風景を再現したMV

「Prisoner of Love」は宇多田ヒカルがいつもどんな風に楽曲を作っているかが垣間見れるMVになっています。

もちろん実際に作っているわけではなくプライベートタッチに再現しているのですが、映像に写っている機材や、歌詞のネタ帳も作業テーブルもほとんどが私物なんですね。

自ら発案したものの、プライベートな空間で音楽に向き合っている姿はちょっと恥ずかしいとコメントしています。

「Prisoner of Love」の歌詞を紐解く

平気な顔で嘘をついて笑って
嫌気がさして
楽ばかりしようとしていた

出典: https://twitter.com/sanrioNako/status/855289994956554241

人が誰かと喧嘩しないで生きていく上では、自分の主張や我を通すのではなく、心に嘘をついてでも笑ってしまう方が楽ですよね。

そして、何度も嘘をついていくうちに、嘘をつくことに何も感じなくなってくるものです。嘘が簡単に出てくるんですよね。

でも、当たり前のように嘘がつける自分自身に嫌気がさして、日常が詰まらないと感じていることが分かります。