GS全盛時代の大ヒット曲
誰もが口ずさめるメロディ
ジャッキー吉川とブルー・コメッツが歌う「ブルー・シャトウ」。
GSが歌謡界を席巻していた1960年代に、正統派の曲のイメージを持って登場しました。
それは大人は勿論、小学生までが友達同士で口ずさめたことが証明しています。
この曲が茶の間の人気曲となった所以は、替え歌としても口ずさめたことです。
しかしながら、この曲の歌詞は小学生が歌うには少々、背伸びが必要な内容だったのです。
なのにこの曲は聴く人の垣根を取り払うくらい寛容でした。
今回は、大人から子供にまで愛された「ブルー・シャトウ」の歌詞を取り上げましょう。
歌っているのはジャッキー吉川とブルー・コメッツ
大ヒット曲、「ブルー・シャトウ」は、演奏時間が2分46秒というとても短い曲です。
GS全盛時代にあって、アイドル性を排除したバンドが歌いました。
それがジャッキー吉川とブルー・コメッツです。
では、ジャッキー吉川とブルー・コメッツの簡単な説明をしておきましょう。
ジャッキー吉川とブルー・コメッツは、日本のバンドで1960年代に一世を風靡したグループ・サウンズの一つ。グループ名の由来は[1]「どの星よりも光り輝く彗星のように」である。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ジャッキー吉川とブルー・コメッツ
ジャッキー吉川とブルー・コメッツは並外れた音楽の実力を持つバンドでした。
メンバーには、三原綱木や井上忠夫も参加しています。
実力あるバンドだったが故、茶の間の多くの支持を得たのでしょう。
「ブルー・シャトウ」という楽曲が多くの方に愛されたのもうなずけるというものです。
シャトウとはどういう意味なのか?
歌詞の説明に入る前に、歌詞の中に頻繁に出てくる「シャトウ」について触れておきます。
「シャトウ」とは何なのか?その意味を説明しておきましょう。
「château シャトー」のひとつの意味は、王族や貴族の住居である。
あえて翻訳する場合は、「宮殿」とされることが一般的。 とにかく王族や貴族が住んでいれば、城壁の有無は関係ない。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/シャトー
このように「シャトウ」とは、身分の高い人が暮らす「城」「宮殿」ということが分かります。
それも周囲を森や泉、湖に囲まれているのです。
一般の国民階級では縁のない世界という事になるでしょう。
「ブルー・シャトウ」の世界観は、このような背景が絡んでいるのです。
そのような状況を鑑みて、歌詞の世界に入っていきましょう。
男女のかなわない愛を歌った佳曲!
舞台は外国?
森と泉に囲まれて
静かに眠るブルー・シャトウ
出典: ブルー・シャトウ/作詞:橋本淳 作曲:井上忠夫
歌詞の最初から、この物語の舞台が表現されています。
その場所は、霧が深いうっそうとした森の中。
そして広大な湖があり、そのほとりにある泉の中にその建物はあります。
ひっそりと、そして雄大なたたずまいを見せる美しい外観。
主人公の男性には、あたかも「青い城」か「青い宮殿」にみえる別世界のようなたたずまいです。
このような光景、日本ではなかなかお目にかかれないでしょう。
この曲の舞台は、どうやら外国のようです。
広大な森の中に、美しい湖があってそこに青い宮殿がある場所。
この建物に、主人公が思いを寄せる女性が住んでいます。
男性が思いを寄せる、愛の物語の舞台はこのような状況なのです。