結婚
手を重ねて鐘を鳴らし合うよ そして
犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!
出典: 犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!/作詞:藤原聡 作曲:藤原聡
結婚や夫婦を連想させるこちらの歌詞。
この点から、主人公は猫派の彼女と結婚を前提としたお付き合いをしていることが分かります。
今はまだ「彼女」のあの子も、いずれは「妻」になる。
猫か犬か、そんなたわいもない会話をずっとし続けられる関係でいたい。
このように本楽曲のタイトルは、プロポーズともとれるフレーズとなっています。
かしこまった舞台ではなく、自宅にいる時などの日常の中で発されるであろうこちらの文句。
「結婚しよう」などといったお決まりの定型文ではありません。
しかし「それってどういうこと!?」と相手に問いたくなる絶妙な言葉です。
こんな曖昧な言葉であっても、結婚したいという意思が伝わる関係を2人は築いているのかも知れません。
一般的なロマンチックなプロポーズでなく一風変わった言葉を贈るところからもその事が窺えます。
普段からこの様に冗談を言い合って生活しているのだろうなというのが垣間見えて面白いですね。
「死ぬまで一緒に居よう」と告白されるより面白いと思ってくれる素敵な彼女なのでしょう。
お互いに自分らしさを出しながら暮らす事の出来る、素敵な夫婦になりそうです。
長年
ここまでは、1番の歌詞を解説しました。
猫派の彼女にゾッコンの主人公。
2人の今後や、現在の幸せな様子が伺えましたね。
また1番の歌詞から、本曲では男性目線で見た2人の関係性を表現していることが分かります。
こちらをおさえておくとより楽しんでご覧頂けるでしょう。
ここからは、2番からアウトロまで徹底的にご紹介します。
是非最後までご覧下さい。
年を取る
Uh~uh uh uh 寝ても覚めても続くこの幸せ
Uh~uh uh uh カレンダーを何度もくぐって
「歳とったな…」って笑い合いたいよ
出典: 犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!/作詞:藤原聡 作曲:藤原聡
前項では、彼女としての可愛らしさや主人公の真摯さが垣間見えた歌詞を紹介しました。
続いてこの場面では2人の未来、つまり素敵な夫婦の姿が想像できます。
MVに登場するような老夫婦になっても、たわいもない会話で盛り上がる。
主人公の男の子は、そんな近そうで遠い将来の目標を語っています。
男性側から女性へ今後の話をするのは、少し勇気がいることでしょう。
同じ立場であるこの曲の力を借りれば、スムーズに想いを伝えられるかもしれません。
将来を共にしたい相手がいるあなたに、オススメできる歌詞といえるでしょう。
それでも主人公の中にはそろそろ結婚かなという想いが確かに存在しているようですね。
付き合ってから3年という月日ではまだ少し早いと感じているのかも知れません。
だからカレンダーの日付を何度も何度も繰り返すのを楽しみにしているのです。
この事からも彼女の事を思いやるとても優しい彼氏だという事が分かりますね。
急がず焦らず、今を大切に育みながら時を待つ。
簡単なようでとても難しい事です。
恋人同士といえど、いってしまえば所詮は赤の他人。
いつどんな事があって別れてしまうか分かりません。
それでも焦ってゴールする事を選ばないところに心の余裕を感じます。
よほどお互いを信頼しあっているのでしょうね。
より長く
ずっとこのままでいようよ
ずっとこのままでいようよ
出典: 犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!/作詞:藤原聡 作曲:藤原聡
前述した「ずっとこのまま」という歌詞がこちらでも登場。
老夫婦のその先もずっと一緒にいたい。
先ほどの歌詞のおかげで、1番では分からなかったそんな想いも感じることができます。
この後ラストシーンへ繋がりますが、引き続き「ずっとこのまま」ラッシュが発生。
より深い愛情を感じることができるでしょう。
ありきたりな表現ですが、主人公の一途な想いを知っているとグッとくるものがありますね。
そして少し野暮かも知れませんが「ずっと」とは具体的にいつまでの事なのか気になりませんか?
単純に考えてみても一生という意味なのだと読み取る事ができます。
この期限についても歌詞の中で実は言及されていますよ。
その答えはズバリ【犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!】この歌詞のタイトルの中にも隠されていました。
死ぬまでという事は一生ですね。
この先2人はこの世を去るまでずっと犬が良いか猫が良いかと喧嘩をし続けます。
つまり、結局このカップルは犬も猫も飼わないまま一生を終える可能性があるという事です。
くだらない喧嘩ですが、愛があって何だか素敵ですね。
犬の方が可愛いから犬がいい、猫がいい。
こんな風に言い合って喧嘩をするのだと思いますが、大切なのは他愛もない言い合いを楽しめる2人の関係性なのです。
「死ぬまで喧嘩する」とはいっても2人とも動物が好きなこちらのカップル。
いつかはどちらかが折れてペットを飼うのではないでしょうか。
犬にするか猫にするか。
その判断を下すのは2人ではなく、いつか2人の間に出来る新しい家族だったりするのかも。
この幸せな討論が終わるその瞬間こそが、実は最も幸せな瞬間なのかも知れませんね。
ラストシーン
ずっとこのまま ずっとこのまま 君だけを守るよ
長い夜も 雷の日も 病める時も そばにいるよ
ずっとこのまま ずっとこのまま ベタな言葉だけど
僕のために 君のために 愛を誓おう
ずっとこのままでいようよ
手を重ねて鐘を鳴らし合うよ そして
犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!
出典: 犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!/作詞:藤原聡 作曲:藤原聡
アウトロへ向かうラストの歌詞は上記の通りです。
今まで解説してきた歌詞が繰り返されており、おさらいする形となります。
喧嘩するほど仲が良いという言葉がぴったりの2人。
カップルから老夫婦、その先に至るまで、一緒に歩んで行く姿が想像できます。
そんな2人は周りからも信頼の厚い、理想の夫婦になるといえるでしょう。
MVのラストシーンでは、そんな言葉がぴったりの映像で締めくくります。
そもそも、どうして犬か猫のどちらかでなければならないのでしょうか?
そこにも何か理由があるのかも知れませんね。
皆さんは犬や猫にどのようなイメージを持っていますか?
一般的に犬は人に忠実で忍耐強く、猫は気まぐれでワガママな印象があるのではないかと思います。
これは正にこの歌詞に登場するカップルの特徴に当てはまるのではないでしょうか。
絶対に猫が良い!と強く主張する彼女に対し、彼氏は犬の方が良いと薄っすら反抗しています。
【犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!】とは、一見すると苛烈な討論が予想されるようなタイトルです。
しかし、歌詞の中でもこう言っているにもかかわらずこの討論はそれほど激しくありません。
むしろカップル同士の戯れといえます。
包容力のある穏やかな性格をした犬が、遊びたい盛りの猫とじゃれ合って遊んであげているようにも感じられませんか?
このカップルの場合は彼氏の方が少し精神的に大人であるのかも知れません。
ワガママなところも彼女の魅力の1つなんだと包み込んであげていますね。
この様なところを見るに、ただ単にこのカップルが犬派猫派に別れて喧嘩しているのではないという事が分かります。
犬の様な性格をした彼と、猫の様な性格の彼女。
それぞれの中身の違いが面白い方法で書き分けられており、何とも微笑ましい限りです。