彼の家まで駆けつける主人公
寒い夜に
秘密ランデブー白い息 暗い空でも見える坂を
目が慣れたら探して あたしの赤い頬から唇
出典: キスする前に/作詞:aiko 作曲:aiko
夜中に一生懸命に彼の家を目指す主人公。
外は深夜になり気温が下がっているため、吐く息は白くなっています。
そして、彼の家の前にある坂道。
彼女は彼に、家の前までやってきた自分を迎えてほしいと思っているのでしょう。
寒さで赤くなった頰の色と、赤い唇。
その2つを目印として、坂を登っている自分を見つけてほしい。
彼にも自分を待ち遠しく思っていてほしいのでしょう。
スカートがめくれるほど
スカートめくれても許して
駆け抜ける夜は星空のアンカー 手を離さないで
出典: キスする前に/作詞:aiko 作曲:aiko
彼の家に駆けつけるために、よほど全力疾走しているのでしょう。
スカートもめくれてしまうほどの速度で、彼女は走っています。
彼が見たら、何か言われてしまうかもしれない。
それでも、今だけは許して欲しい。
「彼の元へ早くたどり着きたい」という気持ちなのでしょう。
有限である彼との時間が更に短くなってしまうことが耐えられないといった様子。
そして、そんな自分をリレーの「アンカー」だと考えながら、自分を鼓舞しているようです。
夜空を見上げると、星が煌めいている。
自分を応援してくれているかのように感じているのでしょう。
暗い街の中を駆け抜ける中で感じる不安も、夜空を見て誤魔化しているのかもしれません。
息が切れるほど
世界に2人だけ
息が切れた体は もうあなたしか見えない
恐れる事は何もない 今は2人だけの世界
出典: キスする前に/作詞:aiko 作曲:aiko
彼女は、彼のことしか考えていないのでしょう。
もう走り疲れてしまって、息も切れてきました。
それでも、彼のことを考えると進む足は止まらない。
深夜に彼の家へ向かう彼女にとって、世界には彼と自分の2人しかいないも同然なのです。
だから、何かが邪魔をするということさえ考えていない。
そして、真夜中であるということも怖くはないと感じているのでしょう。
彼女の身体には彼の存在から貰ったエネルギーが迸っています。
最後の力を振り絞りながら、住宅街を駆け抜けている彼女の姿が思い浮かぶ歌詞パートです。
2人の信頼関係
嘘をつく本当も話す 特別な仲よ
出典: キスする前に/作詞:aiko 作曲:aiko
ここでは、2人の関係性が表されています。
ここでいう特別というのは、お互いがお互いを信頼しているということを指しているのでしょう。
誰にでも「嘘」はあるし、それを許容することも信頼の一部だという考えなのかもしれません。
そんな「嘘」は言わなくてもいいけれど、大切な部分ではお互いの気持ちを共有している。
そこに「真実」があるから、小さな「嘘」は気にしていないのでしょう。
ここから分かるのは、2人が堅い絆で結ばれているということです。
お互いのことを信用しているからこそ、そんな距離感でいられるのでしょう。
ようやく会えた彼の姿
虹色の輝き
虹色ランデブー舞い降りた 左側に感じる熱
闇は食べてしまおう 残るは少し近づいた距離だけ
出典: キスする前に/作詞:aiko 作曲:aiko