何かに対して、一度は希望を失い、絶望に暮れ悲しみ嘆いていた僕。

その悲しみや辛さについて口に出して話している状況であるにも関わらず。

期待をさせるような言葉を、もしかしたら誰かにかけられているのではないでしょうか。

しかしそれはあくまで期待をさせるような、不確かな要素しかない話。

しかも一度は、彼自身も悲しみに嘆いているのです。

ですから、その悲しみが取り除かれる可能性は限りなく低いのではないでしょうか。

誰かから「当てにならないことばかり」言われたようです。

ここでは仮に、その相手をお医者様と仮定しましょう。

大切な相手の命が、もしかしたら失われるかもしれない、といったようなシーンのようにも想像できますね。

その中での「希望は捨てないでください」とか、その手のことでしょうか?

ぬか喜びさせるな、と思いながら、やっぱり助かる希望にかけてしまう。

そして、一つ小さく冷えていく生命、とあります。

どうやらその命は、亡くなってしまったのでしょうか…。

君の正体とは一体!?

『落日/東京事変』は○○を歌った曲!?切なすぎると話題の歌詞を徹底解釈!!の画像

雪に生れ何時も笑い雨を嫌い此処に居た 確かなのは只唯一 君のさっき迄の温もり

出典: http://j-lyric.net/artist/a000682/l00ac69.html

雪は喜ぶけど雨を嫌う、この辺りを読むと人間ではないのかも?と思えてきますね。

けれど楽曲歌詞から、この命が確かな温もりを持つ生き物のものであることはどうやら確かな様子。

人ではない、温もりのある命を持つ生き物。哺乳類などが想像しやすいですね。

さらに、この温もりは先ほどまで彼の身体にあった、と表現されています。

肌と肌が触れ合うことでのみ感じる事ができる、誰かの温もりや体温

それは時に、視線や口以上に多くのことを雄弁に語ります。

さっきまではあった、けれど今はもうない、君の温もり。

それは君の命が失われてしまった、というなによりの証拠なのではないでしょうか。

さて、それではこの君というのは一体どんな存在なのでしょうか。

歌詞の内容を見ると、こんな懐かしい歌のフレーズを連想しませんか?

「雪やこんこ」の歌詞にありますね、「犬は喜び庭駆けまわり」。

これはもしかして、愛犬の歌ではないでしょうか?

「何が悲しい?」と尋かれたって 何も哀しんでなど居ないさ
丁度太陽が去っただけだろう
微かな希望と裏腹に ごく当たり前の白け切った 夕日を迎えた

出典: http://j-lyric.net/artist/a000682/l00ac69.html

犬であると仮定すると、この部分、「何が悲しい?」も説明がつきますね。

犬くらいで、と心無いひとは言うこともありますが、さすがにお子さんだと言えるセリフでもないですから。

太陽が去る、とは、希望が無くなったということでもあり、太陽のように温かな腕の中の生命が消えていったということでもあります。

彼の命が助かるかもしれない、という僅かな希望。

しかしその期待は裏切られ、その命はみるみる内に冷たく、小さくなってしまいました。

命あるものは、いつか必ず終わりを迎える。それは誰もが知る、ごく当たり前なことのはず。

しかしそれを知っていても、人はなお命の終わりを悲しむ生き物です。

特にそれが、自らの大切な存在の命であればなおさら。

命には必ず限りがあるし、その命が明日も生き残っている保証など、どこにもないというのに。

私たちはいつでも当然のように、目の前にある命が明日も明後日もこれからさきもずっと。

続いていくはずだと、信じて疑っていないのです。

別れは必然で当たり前のもので

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独りきり置いて行かれたって サヨナラを言うのは可笑しいさ
丁度太陽が去っただけだろう
僕は偶然君に出遭って ごく当たり前に慈しんで 夕日を迎えた さあもう笑うよ

出典: http://j-lyric.net/artist/a000682/l00ac69.html

そこにある命が終わりを迎え、自分達だけがこの世に取り残されてしまった、という感覚。

命の終わりを当たり前だと考えるならば、それもまたおかしな感覚なのです。

終わりを迎えた命も、多くの場合が終わりを望んだから終わったわけではありません。

彼らはこの世に残されてしまった人を、残して行ったつもりは毛頭ないのですから。

だからさよならをいうのも、少しおかしな気がするね。

それにいつかは自分自身の命も、必ず終わりを迎える時がきます。

だからその時まで、しばらくまたね。そういったニュアンスの言葉の方が、感覚としては誓いのかもしれません。

ごく当たり前に慈しむ相手、ひとにとってペットは時に家族ですものね。

僕と君の出会いは、すべて偶然だった。

けれどそれが当然であったかのように、僕は君を大切な存在として最期まで愛し続けました。

しかし、どんな命にも死は必然。

そんな生命の営みを、切なく、しかし哀しみすぎることなく歌い上げた1曲です。

終わりに

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いかがでしたでしょうか?

本日は東京事変名曲「落日」の歌詞を解説致しました。

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