顔出しNG?!なシンガーソングライター
コレサワさんって?
1stシングルのテーマ
タイトルからはどこか悩んでいるような、もやっとした感情をかかえているような印象を受けます。
憂鬱な気分は本来であれば一刻も早く手放したいもの。
しかし本楽曲ではそんな感情への愛を歌っているのです。
矛盾しているようで、でも歌詞を最後まで見ていけば納得できる、そんな楽曲【憂鬱も愛して】を解釈していきましょう。
「憂鬱」へのイメージ
自分にだけつきまとう
自分だけじゃないけど
自分だけな気がするくらい
なんだろな 消えないこの
なんだろな ずっと挟まってとれない
出典: 憂鬱も愛して/作詞:コレサワ 作曲:コレサワ
主人公は決して特別ではなく、誰にでも当てはまるような存在として描かれている誰か。
何か心に問題を抱えているようです。4行目でその問題が引っかかっている様子が描かれていますね。
タイトルから考えれば、おそらくこれが「憂鬱」でしょう。
憂鬱な気持ちを抱えている時はどうしても、心がネガティブな方向に傾きがちです。
だから1-2行目にある通り、「いまこの世界中で1番苦しんでいるのは自分だ」という妄想に囚われているのでしょう。
どうしてこんなに苦しい思いをしなければならないのか。
どうして自分だけがこんなに辛いのだろうか。
そう思ってしまうのは心がネガティブになっているからでしょう。
加えて、その苦しみの正体がわからないことも理由の1つだと考えられます。
「なんだろな」と歌詞で綴られている通り、主人公はこの感情の正体をわからずにいるのです。
だからこそ4行目では、歯に何かが挟まっているような違和感・居心地の悪さのようなものを感じているのでしょう。
邪魔なもの
悩みを抱いて今日も眠りにつくの
夢にも出てくるこんなとこまでついてくるんだね
出典: 憂鬱も愛して/作詞:コレサワ 作曲:コレサワ
世界で1番辛いと思い込んでいる主人公。眠って嫌なことを忘れてしまおうとしたのでしょう。
起きている間はどうしても脳みそがフル回転してしまいます。
考えたくないことだって、勝手に考えてしまうでしょう。
そんな状況から逃げるためには、脳みその活動をストップさせるのが最適だと考えたのかもしれません。
そんな主人公を苦しめていたもの。それは1行目にある「悩み」でした。
悩みは心の奥深くに根を張っているもの。となれば2行目にある通り夢に登場するのも理解できますね。
とはいえ主人公にそんなことを考える余裕はありませんから、夢に追いかけられる苦しさだけを感じているのでしょう。
新たな発見
この世の全てのものに終わりはちゃんとあるからさ
大丈夫君の中の悪いやつもきっといつかいなくなるよ
出典: 憂鬱も愛して/作詞:コレサワ 作曲:コレサワ
自身が抱えるネガティブなものに囚われたままの主人公。
しかしここで突然、ポジティブな姿勢を見せ始めます。
もしかすると悩みに追いかけられた夢の中で、この事実を発見したのかもしれません。
はたまた目覚めたときに感じた「夢の終わり」から、この真実を見つけ出した可能性もあります。
ただ2行目で「君」という存在が登場していますから、誰かが主人公に向けてかけた言葉だとも考えられるのです。
夢の中。きっと多くの場合、それを見ている人の心や考えが反映されるものでしょう。
つまりこうして主人公に呼び掛けている存在もまた、主人公自身の考え・潜在意識のようなものだということです。
簡単にいってしまえば「自分が意識していなかったもう1人の自分」。
「もう1人の自分」は、いつまでも塞ぎこんでいる主人公を放っておけなかったのでしょう。
前を向けるように優しい言葉をかけてくれています。