頼り 寄りかかる
それを迷惑と呼ぶのは間違いだと思うんだ
出典: Not Enough/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
この歌詞を見ると、主人公の考え方がよく分かります。
主人公に頼ることを、ついつい後ろめたく感じてしまう彼女。
しかしそれは違うと主人公は考えています。
いつも一緒にいる2人の間では、それは当たり前のこと。
もし彼に何かあった時は、今度は彼女が主人公を支える番です。
現に、今でも彼女ばかりが主人公に頼り切りなわけではないでしょう。
どこかできっとお互いをきちんと補完し合っているはずです。
主人公はそれを分かっています。
「自分は自分のできる範囲で彼女をサポートしているだけ。」
「決して迷惑に感じたり、わずらわしく思ったことはない。」
それが主人公の考え方です。
彼女の感じている罪悪感を、そっとやわらげます。
お互いに完全な人間ではない
きっと足りないから
僕ら惹かれ合うんだよ
手を取り合い同じ方向見よう
それを愛と呼んでみよう
出典: Not Enough/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
もし人間が何でもできる、完璧な存在だとしたらどうでしょうか。
きっと誰かの助けなど、必要としないでしょう。
恋人や家族、私たちはこうした人との繋がりを大切にします。
それはおそらく、足りない部分を補い合えるからです。
同曲の最も重要なテーマはここだといえるでしょう。
私たちは、それぞれに得意なことと苦手なことがあります。
そしてお互いを補い合い、より良い生活を作り出すことができるのです。
また2人で同じ方角に進めば、1人よりもきっと早く到達できます。
だからこそ、人は他人に惹かれるのでしょう。
お互いをフォローして、共に生きてゆく。
主人公はその姿勢こそを、「愛」だとしています。
つまり愛は一方的なものでなく、相互に作用するものなのです。
2番の歌詞
主人公の気持ち
Wish I could spend more time with you
But I've made a note of
place where you wanna go
出典: Not Enough/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
もっと君と 一緒にいたいよ
でも僕は 君の行きたい場所を
ノートに書き留めたんだ
出典: Not Enough/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
主人公の彼女への気持ちが伝わってきます。
大好きな人とは、いくらでも一緒にいたいものです。
今の安定した関係性や、のんびりした時間を大切に思っているようです。
しかし、主人公はあることを始めます。
それは彼女の行きたい場所をメモすることです。
主人公は自分でなく、彼女の行きたい場所を控えています。
ここにもまた、主人公の愛情が感じられますね。
彼女の行きたい場所が主人公の行きたい場所とは限りません。
それでも、どうやら折を見て彼女の好きな場所へ出かけようとしているようです。
これは一体なぜなのでしょうか。
常に心に楽しみを
苦しいことはいつも
やけに続くから
楽しみは作っていこう
出典: Not Enough/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
主人公はどうやら彼女との楽しい時間を作りたいようです。
人生には良い時も悪い時もあります。
いくら好きな気持ちのある2人でいても、生活の波はあるでしょう。
そして悪いときは異様に長く感じるものです。
そんな時に大切なのは、やはり「楽しむ」こと。
ここにおいて、2人のいう苦しみが何なのかは分かりません。
彼女個人のことかもしれませんし、2人の問題かもしれませんね。
しかし、いずれにしても2人は愛を持ってお互いに接しています。
どちらかがフォローを必要とする場合は、どちらかが補完する。
そんな関係です。
つまり主人公は、彼女そして自分に対しての楽しみを作っているといえます。
こういった楽しみがコンスタントにあることで、苦難も乗り越えやすくなるでしょう。
だからこそ主人公は、彼女の行きたい場所をメモしていたのです。