本当は主人公のことが好きな「君」

俺のハートを撃ち抜く カラクリだらけのテンダネス
しなやかな指先で 愛を手繰り寄せる
掴みかけた真実 月明かり煙に巻いて
No No No No
今宵も消える

出典: カラクリだらけのテンダネス/作詞:EMI K.Lynn 作曲:原一博

「テンダネス」という言葉は、恐らくtenderness(=やさしさ)をカタカナ表記したものでしょう。

「君」は様々な罠(=カラクリ)を主人公に仕掛けてきています。

「君」がそこまでして主人公の気を引くのは、心の奥底に主人公への愛(=やさしさ)があるから。

つまり「君」も、本当は主人公のことが好きなのでしょう。

そんな風に解釈することができます。

とはいえ、主人公のものになるもんか…という気持ちも持ち合わせている「君」。

主人公の反応をまるで楽しんでいるかのように、からかっては肝心なところで逃げてしまいます。

まるで、刑事と泥棒の追いかけっこにそっくりですね。

2番~ラストの歌詞

「君」の手の内が分かってきた主人公

狙いを定めてNo way out
したたかに焦らして堕とす
手の内なら お見通しさ

出典: カラクリだらけのテンダネス/作詞:EMI K.Lynn 作曲:原一博

No way outは、逃げ場がないという意味。

主人公は、過去に散々「君」の行動に振り回されてきました。

だからこそ「君」の行動パターンや作戦が徐々に分かってきたのでしょう。

主人公は、今度こそ自分が先手を打とうと思っているようです。

「君」を一生懸命追いかけていますね。

「君」を追い詰めている主人公

君の気配感じてFeel so good
上手く捕まえるからTrust me now
不合理さえ 楽しもうぜ

出典: カラクリだらけのテンダネス/作詞:EMI K.Lynn 作曲:原一博

Feel so goodとは、いい感じという意味。

そして、Trust me nowは僕を今信じてという意味です。

きっと主人公は「君」とだいぶ親しくなっているのでしょう。

あともう一息で「君」の心が手に入るというところまで来ているのだと思います。

だからこそ「君」に信じてほしいと呼びかけているのだと解釈しました。

はじめは「君」に振り回されて必死だった主人公。

しかし、今では「君」との駆け引きさえ楽しんでいるようですね。

2人が駆け引きし合っている理由は?

誠と嘘はInside out
鼓動は響き合うのに
届きそうで届かない 君の心

出典: カラクリだらけのテンダネス/作詞:EMI K.Lynn 作曲:原一博

Inside outとは、裏返しという意味。

主人公は「君」が心の奥底に秘めている愛に薄々気づいているようですね。

しかし、お互いに好きな気持ちは確認できているのに、なかなか素直になれません。

2人とも照れる気持ちやプライドなどがあって、好きな気持ちをあらわにできないのです。

駆け引きをしているのも、相手から言い寄ってほしいとお互いに思っているからなのでしょう。

運命のように惹かれ合う2人

俺のハートを揺さぶる マヤカシみたいなデステニー
君の愛は幻想(まぼろし)? この指をすり抜ける
こぼれ落ちた涙が 二人の距離を詰めて
No No No No
夢中にさせる

出典: カラクリだらけのテンダネス/作詞:EMI K.Lynn 作曲:原一博

デステニーとは、Destiny(=運命)をカタカナ表記したもの。

駆け引きばかりしている2人ですが、決して「君」と主人公の絆が途切れることはありません。

どんな行動をとっても、まるで運命の糸で結ばれているかのように2人は惹かれ合っていきます。

基本的には、駆け引きを楽しんでいる2人。

しかし、度が過ぎてしまうと涙をこぼしてしまうこともあるのでしょう。

でも、その涙も最終的には2人の距離を近づける要因のひとつになっているみたいですけどね。

「君」の全てが知りたい主人公