Pinkに込められた意味とは?

【Pink Champagne/E-girls】歌詞の意味に迫る!ピンクシャンパンに酔いしれる夜の画像

みなさんにとって、ピンクとはどういう色でしょうか?

かわいらしさや女性らしさ、楽しい雰囲気を感じられる方もいらっしゃると思います。

それでは『Pink Champagne』のピンクとは、どういう意味なのか?

シャンパンのピンクは普通のシャンパンに比べて、値段が高いことで知られています。

ロゼと呼ばれ、製造工程が難しいのです。

その上作られる数が少ないことで、希少価値の高さが値段に反映されています。

シャンパンのピンクは、特別感と高級感のあるアルコールなのです。

『Pink Champagne』では、80年代のディスコが舞台になっています。

ピンクのシャンパンが、その特別な夜の空間を表現しているのではないでしょうか?

また日本では、ピンクは俗っぽい言葉でつかわれることもしばしばあります。

そういった夜のような感じで、危うい雰囲気がかもしだされていますね。

『Pink Champagne』のピンクには、そんな意味も含まれていると感じられます。

表面的には美しく輝いていますが、奥に高価で際どいものが隠されているんです。

次に、彼女たちのMVはどうなっているのか見てみましょう。

見どころがちりばめられたMV

ショッキングピンクの車が、都会を疾走するオープニングですね。

ビルをバックに、ブランコをこいでいる様子が。

Amiちゃんが、シャンパングラスの中に入っています。

やはりピンクのシャンパンは、この曲の浮世離れした世界観を表しているようです。

このシーンはBeyouceの『Naughty Girl』へのオマージュみたいですね。

そして、三角の鏡が一面に配置された通路が映ります。

歌詞に「Mirror ball」とありますが、これはまるでミラーボールの中にいるようです。

また、歌詞「Discotheque」という言葉が。

これはU2の楽曲に『Discotheque』という曲があり、MVからもインスピレーションを受けているように感じます。

同じように鏡に囲まれたドームに中で演奏する、サイケデリックなMVです。

「フロアにも…」からサビの部分の、レインボーグラデーションの舞台。

歌詞では「万華鏡のイロドリの世界」と表現されています。

これを見て、ヴェルナー・パントンの作品を思い浮かべる方も多いでしょう。

ヴェルナー・パントンは、「パントン・チェア」が有名なデンマークの建築デザイナーです。

60年代に活躍したデザイナーで、2019年の春夏の作品ではドリス・ヴァン・ノッテンがコラボするほど。

現在でも影響力のある巨匠デザイナーです。

有機的な曲線が美しいですね。

こんなディスコがあったら絶対行きたいです。

MVでは実際にお客さんにまじって、ディスコで踊っているシーンもあります。

80年代風の衣装がセクシーです。

「ポルカドッツ」と歌詞に出てきますが、暗闇の中で並んで踊っているシーンが表しているでしょう。

床に水玉模様のライトが映っています。

このように、歌詞とMVのリンクが楽しい作品です。

次に、歌詞の世界観を掘り下げてみましょう。

「Pink Champagne」1番歌詞解説

ミラーボールの空想世界

Pink pink pink Champagne
まるで水槽(アクア)を
泳いでるみたいね
廻る廻るFantasy(Fancy)
Mirror ball

出典: Pink Champagne/作詞:小竹正人 作曲:Dominique Rodriguez・Anne Judith Stokke Wik・Ronny Vidar Svendsen・Nermin Harambasic・Sigurd Rosnes・Courtney Woolsey・Stephen Stahl

「Fantasy」とは空想です。

ミラーボールの回転に合わせて、空想世界が広がる。

そこで水槽を泳ぐ魚になったようだ、と表現されています。

ミラーボールの魅惑的な雰囲気がよく表されていますね。

一度体験した人ならわかる、ディスコ独特の別世界のようなキラキラ感。

それがミラーボールに象徴されています。

魚に、水槽を泳ぐのはどんな気分か聞いてみたいですね。

非日常のリアル

見ている光景(モノ)だけが真実(リアル)よ
悲鳴あげたいCry
綺麗で不思議 I like it like it!Da!Discotheque

出典: Pink Champagne/作詞:小竹正人 作曲:Dominique Rodriguez・Anne Judith Stokke Wik・Ronny Vidar Svendsen・Nermin Harambasic・Sigurd Rosnes・Courtney Woolsey・Stephen Stahl

幻想的な空気感のディスコで、光と音を浴びる。

非日常なこっちの世界に、生きているという実感を得るということでしょう。

先ほどの「水槽を泳いでいる」という歌詞も、「綺麗で不思議」なリアルに感じられるのかもしれません。

2行目の歌詞からは、ダンスを踊る人々の息づかいが聞こえてきそうです。

「Discotheque」とは、フランス語で「レコード置き場」のこと。

ディスコの語源となった言葉です。

レコードをかける以前は、生演奏で躍るナイトクラブが主流でした。

しかし、第二次世界大戦で演奏できなくなってしまいます。

そこでレコードをかけて踊る「ラ・ディスコティーク」というディスコクラブが、パリにできました。

それがディスコの発祥と言われています。

「Pink Champagne」1番のサビ歌詞解説

万華鏡でイメージを共有

床(フロア)にも天井(ルーフ)にも壁(ウォール)にも
光の水玉模様(ポルカドッツ)揺れてるわ
万華鏡のイロドリの世界
躍る Nobody can stop the step and step

出典: Pink Champagne/作詞:小竹正人 作曲:Dominique Rodriguez・Anne Judith Stokke Wik・Ronny Vidar Svendsen・Nermin Harambasic・Sigurd Rosnes・Courtney Woolsey・Stephen Stahl

ミラーボールの光は「水玉模様」。

部屋の一面に光が反射する様子を、丁寧に描写しています。

「にも」を重ねることで、言葉の流れができますね。

その効果で、場面がより印象的になります。

「ポルカドッツ」が「揺れている」様子が、「床」「天井」「壁」と立ち上がっていく。

それはまるで、「万華鏡」のようであると比喩されています。

そしてその中では、誰もステップを止めることはできません。

誰もが一度は覗いたことのある、万華鏡の普遍的な魅力に例えています。

そうしてイメージを共有しているんですね。

また秘められた筒の中で、次々に表情を変える万華鏡とダンスのステップを重ねています。