幼いころの純粋な感情
逃げ出したい衝動から
逃げ出すまでの口実に迷う
ちぎれた記憶を辿れば
あの頃にだって戻れる
いつかの少年みたいに
出典: Tomorrow's way/作詞:YUI 作曲:YUI
何かに挑戦するとき、どうしても不安を感じてしまうもの。
上手くやっていけるかな?
失敗しないかな?
昔の自分から抜け出せるかな?
そう考えているうちに不安が恐怖となり、「逃げたい」とすら考えてしまったようです。
でも、この楽曲のタイトルは「Tomorrow(未来)」を見据えています。
過去を思い返すうちに見えてきた幼い頃の衝動。
大人になるとついつい忘れてしまいがちな感情です。
それは過去や今に囚われない、純粋で自由なものだったのではないでしょうか。
夢を叶える
叶える為 生まれてきたの
幼き日々に描いた宇宙
I’m a baby 泣きたくもなる
手に入れるための
傷みなら so good
出典: Tomorrow's way/作詞:YUI 作曲:YUI
YUIは物心ついたときから歌手になることを夢見ていました。
「自分は夢を叶えるために生まれた。」
なんて力強い言葉なのでしょう。
自分の生きる道に確信を持っていて素敵です。
また、「宇宙」に皆さんはどんなイメージを持っていますか?
たくさんの星が輝く神秘的な空間。
未知な分野がまだまだある、探求心を掻き立てるテーマ。
この歌詞で登場する「宇宙」は、YUIが幼い時に感じたワクワク感の象徴なのでしょう。
そして、未来をしっかりと見据えたとき、今の状況すら受け入れる覚悟を決めることができたようです。
先程までの葛藤は、目的を見失うことで生じていたのですね。
痛みに惑わされないで生きる
競争する環境
生きることが戦いなら
勝ち負けも仕方がないこと
そんな事くらいわかっているよ
出典: Tomorrow's way/作詞:YUI 作曲:YUI
優劣や勝ち負けを気にする環境というのは、息がつまりそうですね。
人一倍負けん気で、闘争心のある人にとっては良いのかもしれません。
でも、感受性が強くて敏感なYUIにとっては決して「安心感」を味わえるものではないはず。
YUIの飛び込んだ音楽の世界は、まさに実力社会。
大好きな音楽であっても「仕事」となるとどうしても「勝ち負け」がつきものでしょう。
分かってはいるのに、もどかしい気持ちが沸き上がっているのがうかがえます。
自分が本当に望むのは
泣きだしたい衝撃から
走り出した明日へと鼓動が騒ぐ
まっすぐに生きてゆきたい
ただまっすぐに生きていたい
あの日の少年みたいに
叶える為 生まれてきたの
幼き日々に感じた呼吸
I’m a baby 泣きたくもなる
手に入れるための
傷みなら so good
出典: Tomorrow's way/作詞:YUI 作曲:YUI
子供はとても純粋。
雑念なく、素直に言葉を発することがほとんどでしょう。
しかし、成長するうちに良くも悪くも人は学び、物事を複雑化してとらえるようになります。
かつての自分は何を望み、何に熱中し、何を愛したのか…。
そう考えるうちに段々と雑念が消え去り、目的地を再確認することができます。
「泣き出したい」という強い感情をバネに、全力で己の道を突き進む。
それが、初心に戻ったYUIが見つけ出した答えなのです。
周囲の言葉が胸に刺さる
誰かの言葉に つまづきたくない
惑わされたくない…
出典: Tomorrow's way/作詞:YUI 作曲:YUI
周囲の言葉は時に親身で、時に無責任です。
自分のことでないと、どんな意見も気軽に言えてしまうもの。
その中にはポジティブなものもネガティブなものもあるでしょう。
そして、「人の意見」は聞いた側の胸に深く突き刺さるという側面もあります。
音楽を仕事にするうえでは、どうしても周囲の評価によって左右されてしまいがち。
でも、そもそも音楽の道を選んだ動機は「純粋に音楽が好き」だったからでしょう。
批判的な意見を聞いたところで、自分の衝動が嘘になる訳ではありません。
そんな「純粋な好き」と「現実」とのギャップの狭間で迷い、揺れ動いているのが読み取れます。
好きなものは好き。
だから突き進む。
それを自信を持って言えたのなら心がスッと軽くなる気がしますね。