やっと みつけたやさしさは
いともたやすくしなびた
出典: 春夏秋冬/作詞:泉谷しげる 作曲:泉谷しげる
1行目にある「やさしさ」とは、人のことです。
人の心に触れて、癒しをもらうことができました。
これまで頑張ってきた主人公はかねてから願うほど嬉しかったのです。
ですが2行目の「たやすく」とあるようにすぐになくなってしまいます。
主人公にとっては一瞬の出来事のよう。
でも、やらなくてはいけないことが山ほどある。
だから立ち止まってはいられないのでしょう。
落ち込んでいる暇もありません。
また元通りの毎日に戻るだけだから、簡単だ。
少しヤケになっている部分もあるのでしょうか。
一瞬のだったことだと、諦めているようにも感じる場面です。
いつでも忙しなく生きている様子
季節を感じる暇がない、だから無いのと同じ。
1番はじめに出てきた歌詞にあったように、色褪せた日々。
輝きや切なさも感じることができないのでしょうか。
ここでは、タイトルの「春夏秋冬」になぞり、毎日忙しなく生きている様子がわかります。
あっという間に過ぎていく季節は、本当は美しいはずなのに。
その美しさを感じることができない毎日を表しています。
桜の咲く頃にも
春をながめる余裕もなく
出典: 春夏秋冬/作詞:泉谷しげる 作曲:泉谷しげる
桜が咲き、暖かい日差しや風を感じる季節。
この時期は自然と心が軽くなる方も多いと思います。
ですが、この主人公はそんな状態ではありません。
心にも身にもそのようなゆったりした時間は無いようです。
太陽が眩しい時期にも
夏をのりきる力もなく
出典: 春夏秋冬/作詞:泉谷しげる 作曲:泉谷しげる
毎日が忙しくて、きちんと休養を取ることもできず。
そのため頑張れる体力が無いのでしょう。
動けるから体力があるのではなく、心身ともに健康であることが大切です。
しっかり休むことができないほど毎日あくせく働きます。
物悲しくなる風景にも
秋の枯葉に身をつつみ
出典: 春夏秋冬/作詞:泉谷しげる 作曲:泉谷しげる
暑い季節も終わり、木々は緑から赤や黄色に変わります。
そしてヒラヒラと散っていく。
それはまるで、自分の生活のようだと主人公が思ったのでしょう。
その理由は「身を…」というフレーズを読み取るとわかります。
他の季節は「ない」という言葉を使い、自分とは無縁に思えるようでした。
ですが、この季節では「包む」という言葉で自分と同じものだと示しています。
しんと冷たい空気にも
冬に骨身をさらけだす
出典: 春夏秋冬/作詞:泉谷しげる 作曲:泉谷しげる
この時期も、自分に置き換えている様子がわかります。
ぬくぬくなんてしていられない。
このままでは終われないから。
しんと冷たい空気にも負けないで立ち向かっているのでしょう。