時代より早過ぎたその才能
山下達郎が伝説のバンド「シュガー・べイブ」と共にミュージック・シーンに登場したのは1973年。
当時のヒットチャートは歌謡曲全盛時代。
今では当たり前のように使われているテンション、代理コードを多用したPOPなそのスタイルは、当時の主流とかけ離れ過ぎていました。
商業的にも期待されず、わずか1枚のアルバムで解散に追い込まれてしまいます。
今、聴いても新しい
40周年記念のリミックス盤です。これが40年前のモノとは...。
ちょっと想像できないですね。
ちなみに1973年は、宮史郎とぴんからトリオの「女のみち」という演歌が180万枚のセールスを記録していた時代です。
シンガー、プロデューサー、ソングライター、マルチな才能を次々と発揮!
少しづつ認められるその才能
いかにいい曲であろうと商業的な成功が無ければ続けていけないもの。
苦しい船出でしたが、その才能は少しづつ認められ、ソロデビューがかないます。
そして「RIDE ON TIME」「FOR YOU」と2枚のアルバムがチャートで1位を記録。
担当ディレクターの小杉氏が創ったアルファムーンというレコード会社に役員兼ミュージシャンとして参画することになります。
リゾートミュージックからの脱却
夏のリゾートソングの旗手として、山下達郎は成功をおさめます。
しかし彼はこの路線での成功の継続と、自ら挑みたい音楽との葛藤に苦しみます。
当時の評価は驚きと賞賛と疑問符
商業的に成功した路線からの勇気ある転換は、当時、賛否両論でした。
しかしその後の大活躍が、それが大成功だったことを証明しています。
30歳を過ぎて作り上げたこのアルバムでは、彼自身が作詞をほとんど手掛けています。
また演奏も自ら多重録音でこなし、コンピューターも使用して、細部にこだわり抜きます。
この姿勢でヒットを次々と生んでいくことになります。
昔の曲が新しい!
クリスマス・イブだけじゃない...何度も使われる理由
「クリスマス・イブ」がJR東海のCMに使われたのは、発表から6年後の1989年。
1994年にフジテレビのポンキッキーズのテーマ曲となった「パレード」は1982年の発表のリミックス。
他にも「LOVE LAND」「YOUR EYES」など、10年近くたってリミックス、シングルカットされた曲も多々あるのが山下達郎の特徴。
いつ聴いてもいいモノはいい。
シンガーとして、またソングライターとして、そしてプロデューサーとして、数々の経験を積んだ彼だからこそできること。
しっかりしたコンセプトで細部にこだわり抜くその姿勢は、今も多くのミュージシャンに影響を与えています。
おすすめ曲一覧
それでは、おすすめ曲を10曲上げさせてもらいます。
メジャーなものはなるべく避けて、みなさんに聴いてほしい曲を厳選しました。(本当はもっと上げたい...)