Lights そう 青く響く sing 明日を
だから もう泣かないで
(Let me sing a song)
You got 朝焼けは
融けてゆく yellow 憶えてるよ
I'm with you 手を離さないで
迷わないよう

出典: Pallet feat. Mikanzil/作詞:不明 :作曲PSYQUI

光に導かれて記憶から呼び起こされたのはいつか見た鮮やかな景色

孤独な夜の終わりを告げる朝日の光です。

空では闇と光が混ざり合い、澄み切った空気と共に黄色く染まった景色が目の前に現れます。

包み込むようなコーラスからそのぬくもりも蘇るようです。

これはあの日、確かに見た美しい景色。

それは紛れもない現実でした。

光を感じながら別の記憶も思い起こされます。

この世界でたった一人だと孤独を感じていた自分。

しかし隣に寄り添うような誰かの存在も感じられるのです。

コーラス部分の英語詞には「歌を歌おう」と呼びかけられています。

色のない世界でなにか大切なものも忘れてしまったのでしょうか。

差し出された手をとって駆け出しても、まだ完全には抜け出せないようです。

もう迷わない

PSYQUI(サイキ)【Pallet feat. Mikanzil】歌詞解説!あの日見た景色は何色?の画像

雨 灰色 滲んだ影 昨日
浮かんでは消えてく 色は見えなくて
歪んだ空はまた広がるんだ

出典: Pallet feat. Mikanzil/作詞:不明 :作曲PSYQUI

再び描かれるのは色のない世界。

ぼんやりと漂っていると迷いや不安に飲み込まれてしまうような世界です。

この世界が象徴しているのは心にある迷いや不安そのものなのかもしれません。

人間なら誰しも感じる負の感情でもあるでしょう。

一度生まれた迷いや不安は心の片隅でどんどん大きくなっていきます。

自分でも気づかないうちに心や感情を蝕んでいくのです。

やがて負の作用は視覚にも影響を及ぼします。

いままで美しいと感じられた景色ですら歪んで色を失ってしまう。

手を伸ばして触れてもなにも捉えられない。

そこにあるはずなのになぜか曖昧で 目に映るなにもかもが不確かな存在にしか見えないのです。

きっとこれもいま感じている現実の世界の一部ではあるでしょう。

現実の一部分に閉じ込められてしまったといったほうが正確かもしれません。

心に抱えた闇が見せるその世界。

ここでは過去に落とした影しか捉えらえません。

重くのしかかる空は永遠に続くようにも思えて自分だけで抜け出すことは難しいと感じるでしょう。

しかしかつて見た鮮やかな景色も確かに現実に存在しているもの。

光に導かれて呼び起こされた記憶や感覚も自分が体感していたものなのです。

そしてそこにいた誰かのぬくもり。

大切なものはもう少しで思い出せそうです。

真実の世界をその目に

瞬く lights そう 赤く煌めく sing 明日を
だから もう泣かないで
(When you sing a song?)
We got 夕焼けに
混ざり合う yellow 忘れないよ
Just be true 目を離さないで
焼き付けるように

出典: Pallet feat. Mikanzil/作詞:不明 :作曲PSYQUI

光が呼び覚ました記憶。

そこにはいつか見た美しい“夕焼け”が広がっていました。

恐れていた夜をも包み込み溶け込ませるような優しい黄色い世界

この美しい景色こそ真実なのです。

もしかしたら自分から目を背けて忘れようとしていたのかもしれません。

ここで問いかけられるのは「いつ歌を歌った?」という言葉。

歌を歌う余裕すらない心では“明日”という近い未来すら見通すことはできません。

真実から逃げずにしっかりと見据えることができれば世界も変わっていきます。

差し込んだ暖かな光は希望を表しているのではないでしょうか。

輝かしく黄色に染まる景色にも美しさだけでなく希望が感じられます。

希望の光に気付くことができたのなら“明日”も手の届く輝かしい未来に思えるはずです。

感覚を呼び覚まして

PSYQUI(サイキ)【Pallet feat. Mikanzil】歌詞解説!あの日見た景色は何色?の画像

ダイレクトに感性を刺激するような間奏のベースライン。

その衝動的なサウンドとリズムからは意識から感覚が呼び覚まされるようです。

ギターソロのメロディーはより鮮明に空間を彩って記憶をも確かなものにしていくよう。

霧から抜けたように意識は解き放たれ、五感は研ぎ澄まされていきます。

一緒に景色を感じながら

Lights そう 青く響く sing 明日を
だから もう泣かないで
(Let me sing a song)
You got 朝焼けは
融けてゆく yellow 憶えてるよ
I'm with you 手を離さないで
迷わないよ
迷わないように…

出典: Pallet feat. Mikanzil/作詞:不明 :作曲PSYQUI

視界が一気にクリアになったような感覚を覚えるMikanzilの歌声。

儚くも凛々しいその声はもう迷いや不安を振り切ったように耳に届きます。

寄り添うように導いてくれたのは光だけではないかもしれません。

そこには“歌”があったのです。

現実の一部分に迷い込んでそれがすべてだと錯覚してしまう。

誰もがそんな色のない世界を彷徨った経験があるのではないでしょうか。

色のない世界を抜け、闇をも抜けて目の前が明るく開けたいま。

きっと世界は鮮やかに私たちの前に広がっているのでしょう。

歌詞の中で表現される色彩と楽曲のタイトルになっている“パレット”

自分にしか感じられない景色やその感覚を彩っていくには人それぞれに必要なものがあるはずです。

それは歌であったり、誰かが差し伸べてくれる手かもしれません。

しかし希望の光が差し込んだとしてもそれに気づけなければなにも変わらないのではないでしょうか。

もしかしたら美しい景色も鮮明に彩られた世界もその目に映ることもないかもしれないのです。

きっと自分の見える景色を変えていくのには自分自身で新しい絵の具を足していくことも必要なのでしょう。

ときには歌や誰かの手を借りて。

みなさんの目にはこの楽曲でどのような景色が見えたでしょうか。

そしていま、どんな景色が目に映っているでしょうか。

【Pallet feat. Mikanzil】に描かれた景色を感じ取ってみてください。

次に自分に必要な色も見えてくるかもしれません。

最後に

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