天国へと旅立った主人公。
先述にもある、カトレアの旬の季節は冬です。
夏陰とは、夏の日陰で涼しい所という意味になります。
暑い夏のあいだは静かに生命力を養うといっているのでしょう。
冬に優美で立派な花を咲かせるためです。
君がどこに居たって必ず探しだし、いつでもそばで見守っているよ。
主人公の切ない想いが伝わってくるようです。
約束した想い...
ほら、いっそ僕の全部カトレア
君に上げたいから最後だ
出典: カトレア/作詞:n-buna 作曲:n-buna
君との別れが近づいているのでしょうか。
主人公の終焉を飾る、「君」への切なる願いのようです。
どうしても君に受けとってほしい、今まであげるとちゃんと約束していたはずなのに。
君のそばに居られないのなら、好きだった花になって少しでも君の近くで咲いていたい。
主人公は想いを遂げ、生まれ変わったのです。
さよならのかわりに...
さよならの時間はわからないようにするから、笑っておくれよ
出典: カトレア/作詞:n-buna 作曲:n-buna
いやがうえにも2人は別れのときを迎えます。
綺麗に咲く期間は7~10日間といわれるカトレア。
生まれ変わった主人公は、君のそばでしっかりと咲いています。
ただし、冬のごく短い時間だけなのです。
枯れてしまっても、来年また君の前に綺麗な花を咲かし会えるから悲しまないでも大丈夫。
君が「成熟した大人」になるまで、そばにいるよ。
なので、「さよならは言わないかわりに笑顔を見せて」と伝えているのではないでしょうか。
おしまいに
ボカロができる可能性、人間が表現する魅力。
「カトレア」は細部にわたり、人間が歌う重要さや意味を改めて感じさせてくれる楽曲でした。
切なさや儚さを突き詰め表現したいとき、人間歌唱が必要だと分かっていたのでしょう。
感情が歌に乗り移る感覚を待ち望んでいたのかもしれません。
「好きなモノに生まれ変わってでもそばに居たい」という気持ちを大切にしましょう。
そう伝えようとしているのだと、徹底解釈を締め括らせていただきます。
先述でもご紹介しました、同アルバムに収録されている楽曲「あの夏に咲け」。
「カトレア」と共通するような歌詞や世界観に触れることができます。
下記のリンク先で、ぜひあわせてご覧になってみてください。
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